最弱会社員の異世界サバイバル 特殊スキルで生き残る

塩爺

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第 4 章  竜族の里  編

世界

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剣で体を支え片膝をつき息を荒げてリュカクは俺に問う。

「お前達はこれからどうする?」

リュカクの問いに対して俺はこう答える。

「俺達は竜徒達を元の人間に戻す方法を探してみるつもりだ。」

「リュカク、お前はその方法を知らないか?」

俺の問いに対してリュカクの返事は。

「・・・てっきりお前達は剣の呪いを解く方法を探すと思っていたのだが。」

と、言うもの、しかし、俺の答えは決まっている。

ポーの親の魂とリュオの体の一部で作ったこの剣を、例え呪われていようとも俺は手放す気は無い!

リュカクは少し微笑んで、『フッ!』人間の中にもお前の様な奴がいるのだな。

俺が子供の時に会った人間の男の様だ。

まぁ、今の世界では、お前だけかもしれないがな。

「・・・」

リュカクは静かに語り出す。


『神にも等しき存在、その魂の核に自分の信じるものを突き立てよ、さすれば全ての災いは浄化されるだろう。』

「竜族に伝わる古き伝承だ、真偽のほどは定かではないがお前達が信じるのならかけてみろ!」

「俺は、俺がしてきた事が間違っていたとは思わない、また何処かで会うこともあるだろう、その時にお互いの思いが違っていたら、また剣で止めてみろ!」

そう言ってリュカクは俺達の前から姿を消した。

竜族の里での戦いは終わった。

カイトはその場にへたり込んで「ハハ、生きてる、俺、生きてるよ。」と、呆けている。

ことある毎に喧嘩ばかりしていたリュオとポーも抱き合って喜んでいる。

俺はポケットにしまっていた物を掴んでリュオに見せた。

それはいびつだがハチミツで作った飴、
俺は眠れぬ夜を使って作っていた。

リュオは『アーン』と言って俺の手から直接、飴を口に入れると、『ん~~♪     あまい!』と満面の笑顔で笑った。





神のごとき存在など、雲を掴むような話しだが、朧げながら一条の光が俺達の進む道に見える。

その道がどこに繋がっているのか今はわからないが、それでも俺達は旅を続ける。

リュオ、カイト、ポー、俺の旅はまだ終わらない。



End    世界放浪編に続く。
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