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62 ※お互い胸の触りっこ

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 その言葉で未来も来未も止まる訳もなく、唇を重ねながらもお互いの体を触り続けているようだ。

 そこに頬を膨らます来夢。

 このまま二人の事を見続けなければならないのであろうか。 誰かが止めない限り二人はずっとこのままなのかもしれない。

 未だに部屋内には水音が響き渡っている。 時折、チュッと唇を吸い上げているのか、そんな音も聞こえて来るのだ。

「そろそろ、直に胸触ってもいい?」

 そう聞く未来。

「ちょー、待って……まぁだぁ……」

 と本当にこの二人は二人の世界にへと入ってしまったようにも思える。

「ってか、ココ触るなら二人一緒にじゃない?」

 そう甘い感じで答える来未。

「そうだったねぇ……」

 未来の方もそう答えて、来未の胸の突起へと触れようとした直後、

「ちょっと、待って下さい! 未来さん! 来未さん!」

 そう言ったのは翼だ。 今日は何かと司会というのか、進行役というのかリーダーというのか指揮しているのは翼だ。

 流石にその翼の気持ち大きな声に目を丸くしながら手を止める二人。

「え? 何ですか!?」

 双子なのだから声が揃うのは当たり前だろう。

「そこのお二人さん! 今日の撮影は『王様ゲーム』なんですよー。 勝手に二人で先に進まれては困ります!」

 翼は二人に注意する形で言うのだ。

「あ……」

 二人は視線を合わせて言うと、

「あ、スイマセン……ついつい、いつもの癖で二人だけで盛り上がってしまいまして……」

 そう二人同時に頭を下げると、翼の方は軽く息を吐き、

「これで、来夢さん、このお二人に命令していって大丈夫だと思いますよ……」

 そう笑顔で言う翼。

「みたいですね。 せっかく、僕が命令する番だったのに、このままじゃ、命令出来ないかと思いましたよー」

 来夢がそう言うと、翼の方も、

「そうですよねぇ」

 と納得してくれたようだ。

 来夢の方は気を取りなおすと、軽く咳払いをし、

「では、僕から次の命令に行きますね。 次はですねぇ……お互いの胸を触りっ子っていうのはどうですか?」

 確かに今二人がやり掛けていた事なのだが、それでも次の命令というのはそれだったのであろう。

「クス……お互いの胸を触りっ子するの? いいねぇ……触るだけなんですか?」

 と今度逆な質問をする未来。

「舐めたりはしちゃいけないんですかね?」
「まだ、触りっ子だけでお願いしますよー。 だって、そういうのって順番にいきたいじゃないですかー? それに、僕が命令しちゃいたい事がへっちゃいますのでね」
「そっかぁ……」

 そう気持ち的に残念そうに二人声を重ねるのだ。

「でも、いっかぁ……」

 二人はお互いの事を見つめ寧ろニコニコとしていた。
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