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ステップ51

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 あ、もう真面目にやろうっていうのは変なんだけど、集中しようって事かな?

 僕は完全に頭の中を空っぽの状態にして、今度は真面目に腰を動かし始めるのだ。

 そうさっきのように前後ろと緩やかな感じではなく、前後ろ上下にっていう風に……。

「ふぅ……ん……ぁ……」

 と僕は京平の肩に両腕を回しながら、気持ち良さに背中を逸らせる。

 真面目に自分で動くとこういう感じなんだと思い知らされた瞬間だったのかもしれない。

 そして再び京平に唇を塞がれてしまう。

 やっぱ、そこは諒馬君とか成都さんに聞こえないようになんだよね?

 でも、いい……。 本当に僕は京平の事が好きだし、京平もゔ僕の事が本当に好きだっていうのが分かるから……それに、京平からのキスっていうのは、女性ではないんだけど……うっとりしちゃうっていうのかな?

 あ、そこは恋人同士だからなのかもしれないけど……。

 だって、そうじゃない? 恋人同士でのキスってそういうもんだよね?

 恋人同士のキスっていうのは、こう甘くて食べ物ではないような不思議な味っていうのかな? ま、人間にしか味わえない味とも言うのかもしれないんだけど……。 しかも唇っていうのはツルツルな感じで何でかそれが気持ちいいんだよね。 でも確かにそんな感じの動物っていうのはいないのかもしれない。 やっぱ人間って他の動物とは違うんだろうなー。 って改めて思う。

 確かに動物と人間って明らかに違うのだけど……やっぱ、動物っていう部類には入る訳だしもっと言えば哺乳類とも言う訳だし、でも、そこは明らか人間とは哺乳類とはまた違う感じもする。

 僕の方も一生懸命に腰動かしているのだけど、また京平が急に腰を動かしてきて、

「ぁあああん!」

 という声を上げてしまう僕。

「悪いけど……もう、そろそろいいかな?」

 そう僕の事を見上げて言ってくる京平の表情は確かにもう限界そうな感じだ。

 そんな京平に僕の方は笑顔を向けると、

「いいよ……」

 って答える。 その途端の京平は腰を動かして来て、

「え? え? ちょ、ちょっと待って……っ! きょ、京平が……ぁああ……動くなんて事、聞いてないっ……ん!」
「だって、私は限界だって言った筈だよ」

 って、そういう意味!? ま、いいけどね。 結局、最終的には京平が動く事になっちゃったみたい。 ま、いいけどね。
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