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 ……あ、でも……そのマッサージだけでも気持ちいい。

「ぁ……」

 そう思わず声が出てしまった。

 それにクスリとする京平。

「今はどんな感じなのかな?」
「え? 気持ちいいけど……」
「……って言っても、どういう感じの気持ち良さ?」
「あー、なんていうのかなぁ? ホワホワとした気持ち良さっていうのかな? マッサージしてもらっている気持ち良さと……こうしてる時の気持ち良さっていうのは違う感じがするしね」
「でも、声出てたんじゃない?」
「あ、え?」

 ……あんな小さな僕の声も京平は聞き取ってたんだ。

「あ、いや……なんていうのか……」
「じゃあさ……このままマッサージごっこする?」
「え? どういう事!?」

 僕はその京平の言葉に京平がいる後ろの方を振り向く。

「別に……そのままなんだけど?」
「でも、するんでしょ?」
「別にしなくてもいいけどね」
「へ? はい!?」

 ……え? あ、うん? しなくてもいい? って??

 今の京平の言葉で僕の頭は混乱していた。

「え? あ、するんじゃないの?」
「まぁ、そういう気分になったらかな?」

 もっと、謎になってくる。

 ……あ、え? 僕の方はする気満々なんだけど?

 と思っていると京平は玩具を一旦元の場所に戻して、本当にマッサージ師でもするのか、急に白衣なんかを持ち出して来ていた。

「あ、え?」
「じゃあ、マッサージ始めるよ」
「え? あ、うん……」

 ホント京平の行動は分からない。 マジでマッサージだけでこのまま終わらせてしまうのであろうか? それともマッサージをしながらそのまま抱かれていくのかが見えて来ない。

「お客さん……何処凝ってるんですか?」

 と真面目にマッサージ師役に入ってしまったようだ。

「あ、え? 背中とか腰とかかな?」

 僕はそう戸惑いながらもとりあえず京平に合わせてしまっていた。
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