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「だって、ほらこんなに……」

 と言って京平はその透明な液体でビチョビチョになった手を僕に見せて来る。

「あ……」

 また顔が赤くなってしまう僕。

 ローションではない。 ローションだったらもっとネバネバーとした感じが見た目でも分かるのだけど、今京平が見せてきている透明な液体はローションまでキラキラとはしてなかった。

 しかも、どれだけ京平はその透明な液体を掬い取ったのかは分からないのだが、その液体が僕の胸へと一滴落ちる。

 それもローションとは違って温かい。

「あ……ふぅ……」

 それを確認すると京平は僕に向かって微笑んでからまたその手を蕾の中へと入れてくる。

 それを掬い取っては上にある豆へと擦り付けているようだ。

「剥けてきたかな?」

 そう独り言のように言う京平。

 その言葉の後にそこを擦られると、

「ぁ、ぁああ! いやぁあああ! ちょ、いきなりっ! ダメぇっ!!」

 と背中と首を逸らした直後、どうやら頭が真っ白になってしまった。

 これは「イくっ!」と言う前にイってしまったという事だろう。

 イったと同時に呼吸も荒くなってくる。

 それと同時に脈も早くなってきているのが分かった。

 僕は涙目で辺りを見渡す。

 今はだって焦点が合わない。
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