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 マットの上に座っている諒馬君と僕。

 京平は腰に手を当て、僕達の事を見ている。

「さーて、今日は二人に体育の補習をしてもらうのだけど……」

 と京平が言うと、

「体育の補習って言ってもココって体育館倉庫だと思うんですけどー?」
「確かにそうだけど……。 まぁ、単位を取ってもらうには特別な事をすれば上げるって事なんだけどね? 君達はそれに乗るかい?」
「確かに僕達は単位がないと留年するかもしれないんだけどさぁ。 でも、その話に乗るってどういう事?」
「保健体育の補習は保健の補習授業をしてもらうって事なんだけどね? 君達はその保健の授業の時に風邪で休んでたって訳だし。   この授業の時、みんなやってきた事なんだけど?」
「……で、何をやればいいんですか?」
「ん? それは……? 実践って事かな?」
「……実践!?」
「そう要は体を重ねるって事なんだけどね」

 その言葉に諒馬君と僕は目と目を合わせる。

 勿論、これは演技。

「へ? 俺と諒馬君とですか?」
「ま、私もかな?」
「……って事は……? 三人で?」
「ま、正確には私がし指導しながらって事になるにかな?」
「ま、単位取る為なら仕方がないかなー?」

 そう答える僕。

「じゃあ、諒馬君は?」
「え? そりゃ……」

 と少し考えた後に諒馬君も、

「まぁ、単位の為なら仕方ないですよねー?」
「じゃあ、二人共いいって事だよね?」

 京平がそう言うと、

「はい!!」

 と諒馬君と僕は二人同時に答える。

「じゃあ、先ずはどうしてもらおうかな?」

 と京平は顎に手を当て考えているようだ。

「とりあえず! 玲音君……諒馬君の前で見本でやってみようか?」
「え?   あ、はい!!」

 と言いながら僕は立ち上がる。

 勿論、初めてという設定なのだから緊張した感じでだ。 
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