108 / 565
☆3
しおりを挟む
「そんなに聞きたい!?」
そう玲音の顔に顔を近付けて聞く俺。
それでも玲音は頭を二回位頷かせて未だに目をキラキラとさせていた。
「もう……シたよ……」
これだけ溜めておいて、そうあっさりと言う俺。
これだけで話は済むだろう。
「まぁ、恋人同士なんだから当たり前だよねー……しなかったら恋人同士じゃないしっ!」
「そんな事ないでしょー……今の世の中には恋人になってもしない人だっているかもしれないよー」
「ま、確かにそうなのかもしれないけど……でも! 普通はすると思うけどね。 じゃあ、キスは当然したよね?」
……今度はそっちの話題ですかー?
俺はその玲音の質問に視線を反らして、
「あー……それは……してない?」
と自分の事なのに疑問系で返す俺。
「ぇえええ!? してないの!? 恋人同士で抱き合ったのにキスはまだってどういう事!?」
そう大きな声で言う玲音。 その声は完全に部屋内にいるスタッフ達には聴こえているだろう。
俺はそこにため息が漏れる。
……デリカシーがないというのかなんというのか。
「だって、仕方ないでしょ! デートみたいなのが初めてだったのに……いきなりホテル行ってしちゃったんだからさー」
「へ? そうなの!?」
「俺だって、キス位はしたかったんだけど」
と小さな声で言ったつもりだったのだけど、どうやら玲音はその俺の言葉を聞いてたらしく、
「え? キスしたかったんだけど……何?」
「あー……それは……だから……」
その玲音の質問に俺は本当に玲音から視線を反らしていた。
……って、そこまで聞かなくても。
と心の中で玲音の恋人である京平さんの方に助けを求めようとしていたのだが、それを聞いて京平さんはクスクスとしているだけだ。
その様子からすると京平さんも俺と成都さんの話を聞きたいという所であろう。
俺は一息漏らすと観念したように玲音の耳側で、
「だから、今回は成都さんに押されて……」
「押されてって……だって、諒馬君がタチなんでしょ? まさか、成都さんがタチだったとか!?」
「あー……もう、そうじゃなくて。 俺は確かにタチだったんだけど……」
と俺はそこで言葉を止める。
そう玲音の顔に顔を近付けて聞く俺。
それでも玲音は頭を二回位頷かせて未だに目をキラキラとさせていた。
「もう……シたよ……」
これだけ溜めておいて、そうあっさりと言う俺。
これだけで話は済むだろう。
「まぁ、恋人同士なんだから当たり前だよねー……しなかったら恋人同士じゃないしっ!」
「そんな事ないでしょー……今の世の中には恋人になってもしない人だっているかもしれないよー」
「ま、確かにそうなのかもしれないけど……でも! 普通はすると思うけどね。 じゃあ、キスは当然したよね?」
……今度はそっちの話題ですかー?
俺はその玲音の質問に視線を反らして、
「あー……それは……してない?」
と自分の事なのに疑問系で返す俺。
「ぇえええ!? してないの!? 恋人同士で抱き合ったのにキスはまだってどういう事!?」
そう大きな声で言う玲音。 その声は完全に部屋内にいるスタッフ達には聴こえているだろう。
俺はそこにため息が漏れる。
……デリカシーがないというのかなんというのか。
「だって、仕方ないでしょ! デートみたいなのが初めてだったのに……いきなりホテル行ってしちゃったんだからさー」
「へ? そうなの!?」
「俺だって、キス位はしたかったんだけど」
と小さな声で言ったつもりだったのだけど、どうやら玲音はその俺の言葉を聞いてたらしく、
「え? キスしたかったんだけど……何?」
「あー……それは……だから……」
その玲音の質問に俺は本当に玲音から視線を反らしていた。
……って、そこまで聞かなくても。
と心の中で玲音の恋人である京平さんの方に助けを求めようとしていたのだが、それを聞いて京平さんはクスクスとしているだけだ。
その様子からすると京平さんも俺と成都さんの話を聞きたいという所であろう。
俺は一息漏らすと観念したように玲音の耳側で、
「だから、今回は成都さんに押されて……」
「押されてって……だって、諒馬君がタチなんでしょ? まさか、成都さんがタチだったとか!?」
「あー……もう、そうじゃなくて。 俺は確かにタチだったんだけど……」
と俺はそこで言葉を止める。
0
お気に入りに追加
167
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる