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撮影が終わったのだから機材を片付けるのかと思っていたら、どうやら違うようだ。
カメラマンはテープを入れ替えている。
そんな状況に諒馬は辺りを見回していた。
すると、さっきまでネコをしていた人物が諒馬へと近づいて来る。
「えっと……諒馬君だっけ?」
「え? あ、そうだけど……?」
とは答えたものの、いきなり自分の名前を言われたことに疑問をもつ諒馬。
だが次の瞬間には社長に聞いたと思い。 直ぐにその疑問は解決したようだ。
「そっか……。 ま、とりあえず、僕の事、紹介しておくね。 僕の名前は玲音(れおん)って言うんだー。 よろしくねぇ」
玲音という男性は顔も可愛いのだが声も可愛らしい。 それだけでも今の諒馬からしてみたらムスコさんに直撃状態だったようだ。
「うっ……」
そう思わず出てしまった声に諒馬は口を手で押さえる。
「ま、僕達の見て勃っちゃったんでしょ? 大学生位なら、寧ろそれが健康的な証拠でしょー」
今の諒馬の心の中、いや体の中を見透かされたような言葉に脱力してしまいそうだ。
「別に構わないと思うよ。 だって、次の撮影は僕とそこに居る京平と諒馬君とだもん」
「……へ?」
諒馬は今の玲音の言葉にすぐに答える事は出来ず暫く間を空けてから口を開く。
まさか今日から、ヤるなんてことは聞いてなかった筈だ。 だから言葉を詰まらせたのだろう。
いや、よく考えてみると社長と話をしている時にチラッと耳にしていたようにも思える。
『君はまだ若いから、そういう行為を見たら勃っちゃうかもね。 ま、そんな時は……』
確かにそんなことみたいなことを言っていた。
「あ、あー!」
と思い叫んでいるうちに諒馬は玲音に手を引かれベッドの上に上がらされていたようだ。
「今日は諒馬君はそんなに動かなくていいよ……寧ろ、やられるがままっていうのかな?」
「……やられるがまま!? って、俺がネコってこと?」
「あ、いや……そこは大丈夫! 社長からは諒馬君はタチって聞いてるし、僕はネコ専門だしね」
「あ、いや……だって……きょ、京平さんがタチをやるんじゃ?」
「京平? 京平も勿論、タチだよ。 最終的に僕が二人のを受け入れることになってるんだけど? そうそう、いわゆる3Pってやつね」
「さ、さ、3P!?」
その玲音の言葉に目を丸くしながら言葉を詰まらせる諒馬。 だって3Pにいきなり挑戦する事になったからっていうのがあるからだ。
「流石に今までそんな経験はないでしょ? こういう撮影では3Pとか集団でとか当たり前なんだけどな」
「……へ? え? 集団!?」
「うん! ネタとしてね。 普通のカップル同士では出来ないようなこともする訳だし、こういう世界に入ったんだから、こういうことを楽しんだ方がいいよ。 しかも、売れれば一回の撮影で百万円とかにもなる訳だしねぇ」
確かに玲音の言う通りだ。 諒馬だって高額バイトという文字に目がくらんでというのか引かれて来たのだから。 今更ビビったり怯んでる場合ではない。
そう決めると何か諒馬の中でスイッチが入れ替わったのか、
「確かにそうだったね」
諒馬はそう口にした後に、急に顔の表情までも切り替えるのだ。
「流石は諒馬君! 切り替え上手!」
そう玲音は手を叩き嬉しそうな表情を諒馬へと向けるのだ。
「じゃあ、俺がいつもやっている感じでやればいいのかな?」
「いや……いいんだって……今日は諒馬君はあまり動かなくていいって言ったでしょ?」
「あ、そうだった、そうだった……」
そう言うと諒馬は完全に体をベッドへと預けるのだ。
カメラマンはテープを入れ替えている。
そんな状況に諒馬は辺りを見回していた。
すると、さっきまでネコをしていた人物が諒馬へと近づいて来る。
「えっと……諒馬君だっけ?」
「え? あ、そうだけど……?」
とは答えたものの、いきなり自分の名前を言われたことに疑問をもつ諒馬。
だが次の瞬間には社長に聞いたと思い。 直ぐにその疑問は解決したようだ。
「そっか……。 ま、とりあえず、僕の事、紹介しておくね。 僕の名前は玲音(れおん)って言うんだー。 よろしくねぇ」
玲音という男性は顔も可愛いのだが声も可愛らしい。 それだけでも今の諒馬からしてみたらムスコさんに直撃状態だったようだ。
「うっ……」
そう思わず出てしまった声に諒馬は口を手で押さえる。
「ま、僕達の見て勃っちゃったんでしょ? 大学生位なら、寧ろそれが健康的な証拠でしょー」
今の諒馬の心の中、いや体の中を見透かされたような言葉に脱力してしまいそうだ。
「別に構わないと思うよ。 だって、次の撮影は僕とそこに居る京平と諒馬君とだもん」
「……へ?」
諒馬は今の玲音の言葉にすぐに答える事は出来ず暫く間を空けてから口を開く。
まさか今日から、ヤるなんてことは聞いてなかった筈だ。 だから言葉を詰まらせたのだろう。
いや、よく考えてみると社長と話をしている時にチラッと耳にしていたようにも思える。
『君はまだ若いから、そういう行為を見たら勃っちゃうかもね。 ま、そんな時は……』
確かにそんなことみたいなことを言っていた。
「あ、あー!」
と思い叫んでいるうちに諒馬は玲音に手を引かれベッドの上に上がらされていたようだ。
「今日は諒馬君はそんなに動かなくていいよ……寧ろ、やられるがままっていうのかな?」
「……やられるがまま!? って、俺がネコってこと?」
「あ、いや……そこは大丈夫! 社長からは諒馬君はタチって聞いてるし、僕はネコ専門だしね」
「あ、いや……だって……きょ、京平さんがタチをやるんじゃ?」
「京平? 京平も勿論、タチだよ。 最終的に僕が二人のを受け入れることになってるんだけど? そうそう、いわゆる3Pってやつね」
「さ、さ、3P!?」
その玲音の言葉に目を丸くしながら言葉を詰まらせる諒馬。 だって3Pにいきなり挑戦する事になったからっていうのがあるからだ。
「流石に今までそんな経験はないでしょ? こういう撮影では3Pとか集団でとか当たり前なんだけどな」
「……へ? え? 集団!?」
「うん! ネタとしてね。 普通のカップル同士では出来ないようなこともする訳だし、こういう世界に入ったんだから、こういうことを楽しんだ方がいいよ。 しかも、売れれば一回の撮影で百万円とかにもなる訳だしねぇ」
確かに玲音の言う通りだ。 諒馬だって高額バイトという文字に目がくらんでというのか引かれて来たのだから。 今更ビビったり怯んでる場合ではない。
そう決めると何か諒馬の中でスイッチが入れ替わったのか、
「確かにそうだったね」
諒馬はそう口にした後に、急に顔の表情までも切り替えるのだ。
「流石は諒馬君! 切り替え上手!」
そう玲音は手を叩き嬉しそうな表情を諒馬へと向けるのだ。
「じゃあ、俺がいつもやっている感じでやればいいのかな?」
「いや……いいんだって……今日は諒馬君はあまり動かなくていいって言ったでしょ?」
「あ、そうだった、そうだった……」
そう言うと諒馬は完全に体をベッドへと預けるのだ。
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