【R18/完結】Fall in love

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「そうですね……。　良かった……僕だけが春さんのことを好きだっていう一方通行じゃなくて……」

　ゴーはそう無邪気そうな笑顔で春のことを見上げる。

「僕の方も良かったよ……僕だけではなく君の方も僕のことを好きだって言ってくれて……。　初めて男性を好きになって、それで、君はあの有名な歌手で僕だけの片道な恋だと思って、なかなか君に告白なんてこと出来なかったけど……今は君に告白をすることが出来て良かったって思ってるよ。　あの日、君が僕のことを番組に呼んでくれてなかったら、僕と君は今恋人同士ではまだいられなかったのかもしれないね」

　普段はあまり喋るというイメージがない春だが、きっと今までのゴーに対する想いを伝える為に春にしては珍しく言っているのかもしれない。

「……春さん」

　とゴーは瞳を閉じ、春のことを見上げると春はそのゴーの行動に答えるかのように春はゴーの後頭部を右手で支え、ゆっくりと唇を軽く重ねる。

　本当に好きな人とのキスというのは軽く重ねただけでも甘く感じる。

　そして春はゴーの唇から離れると、それだけでもゴーは甘い吐息を吐き色っぽい瞳で春のことを見上げている。

「……僕……もう……」

　それだけを口にしゴーは俯き服を皺が出来る位握ると、意を決したように春の方へと顔を向け、

「お風呂、貸して下さい！」

　と普段とは少し大きな声で言う。

「ああ、うん！　いいよ！」

　とゴーの勢いに押されながらも春はそう答え、立ち上がるとバスタオルを用意しゴーをお風呂場へと案内する。