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ー閃光ー176
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その二人が全く同じ行動をしていたのだから、ぶつかるのは当然のことだ。
逆に考えれば、二人とも同じ行動を取っていたということになる。
しかし、合わない二人は、さっきから診察室から自分たちの部屋へ戻る間ずっと言い合っていた。
まぁ、この二人が一緒に仕事をするのは今日だけのことだろう。それならそれでいい。
「あのさ、望と仕事をするんだったら、もうちょっとスピード上げていかないと、早く終わらねぇの!」
「はぁ!? 梅沢さんだって、ほとんど僕と同じスピードだったじゃないですかぁー?!」
「そこ、違ぇし! お前がやろうとするから、少し待ってやってただけだからなぁ……。本当は俺の方がもっと早いのっ!」
この二人の言い合いがさっきから続いていて、段々とイライラしてきた。いや、イライラどころか、もうムカついてきている。
「あのさっ! もう二人で仕事しないでくれるか? それに、和也は今日、無理矢理半分強引に働きに来たんだからなぁ」
俺の言葉に鼻で笑ったのは美潮の方だ。
「ほらぁー、吉良先生もそう言っておられるじゃないですかぁー!?」
「チェッ! 望は俺の味方だって思ってたんだけどなぁ……」
小さな声で愚痴を漏らす和也。
だが、よく考えると、本音を言い合える間柄こそ本当の仲なのではないだろうか。美潮と和也の違いは、そこにもあるのだ。
本音が言えるからこそ親友でいられる。それに、実際、和也は俺に怒っている様子はない。むしろ拗ねているだけかもしれない。後でフォローしようと思いながら、部屋へと向かった。
部屋に入ると、二人は掃除用具を取り出し、早速掃除を始める。
無意識に相手をライバル視しているからだろうか、いつもより掃除が早く進んでいるように思える。
俺はそんな二人を尻目に、残りの仕事を始めた。
すると、あっという間に二人は掃除を終わらせた。
今日は二人で掃除したから早かったというのもあるだろうが、互いを意識して作業した結果、普段よりもさらに早く終わったように見える。
「よしっ! 終わった……」
和也が独り言を漏らすと、美潮も掃除道具を片付け始めた。
「これで帰ってもいいですか?」
「あ、ああ……ありがとう」
俺は美潮の言葉にそう答えた。美潮は帰り支度をするため、ロッカールームへ向かって行く。その後、俺がため息を漏らしたのは言うまでもないだろう。
逆に考えれば、二人とも同じ行動を取っていたということになる。
しかし、合わない二人は、さっきから診察室から自分たちの部屋へ戻る間ずっと言い合っていた。
まぁ、この二人が一緒に仕事をするのは今日だけのことだろう。それならそれでいい。
「あのさ、望と仕事をするんだったら、もうちょっとスピード上げていかないと、早く終わらねぇの!」
「はぁ!? 梅沢さんだって、ほとんど僕と同じスピードだったじゃないですかぁー?!」
「そこ、違ぇし! お前がやろうとするから、少し待ってやってただけだからなぁ……。本当は俺の方がもっと早いのっ!」
この二人の言い合いがさっきから続いていて、段々とイライラしてきた。いや、イライラどころか、もうムカついてきている。
「あのさっ! もう二人で仕事しないでくれるか? それに、和也は今日、無理矢理半分強引に働きに来たんだからなぁ」
俺の言葉に鼻で笑ったのは美潮の方だ。
「ほらぁー、吉良先生もそう言っておられるじゃないですかぁー!?」
「チェッ! 望は俺の味方だって思ってたんだけどなぁ……」
小さな声で愚痴を漏らす和也。
だが、よく考えると、本音を言い合える間柄こそ本当の仲なのではないだろうか。美潮と和也の違いは、そこにもあるのだ。
本音が言えるからこそ親友でいられる。それに、実際、和也は俺に怒っている様子はない。むしろ拗ねているだけかもしれない。後でフォローしようと思いながら、部屋へと向かった。
部屋に入ると、二人は掃除用具を取り出し、早速掃除を始める。
無意識に相手をライバル視しているからだろうか、いつもより掃除が早く進んでいるように思える。
俺はそんな二人を尻目に、残りの仕事を始めた。
すると、あっという間に二人は掃除を終わらせた。
今日は二人で掃除したから早かったというのもあるだろうが、互いを意識して作業した結果、普段よりもさらに早く終わったように見える。
「よしっ! 終わった……」
和也が独り言を漏らすと、美潮も掃除道具を片付け始めた。
「これで帰ってもいいですか?」
「あ、ああ……ありがとう」
俺は美潮の言葉にそう答えた。美潮は帰り支度をするため、ロッカールームへ向かって行く。その後、俺がため息を漏らしたのは言うまでもないだろう。
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