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ー閃光ー108
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そこで一旦、和也は言葉を切ると、
「まぁさ、とりあえず、診療所は一週間休みにしてきたよ。だって、なんていうか……診療所の方は一週間くらいだったら大丈夫かなぁ? って思ったしよ。むしろ、俺らからしてみたら、やっぱ、雄介と望の方が気になるじゃんか……友達っていうのか……俺からしてみたら親友が記憶喪失になってる時に、大人しく診療所で患者さんのこと診れるわけがねぇだろ? だって、雄介の方が気になってるんだもんさ……だから、思わず船で春坂に来ちゃったってわけ……。まぁ、着いたのは昼過ぎだったかなぁ? 望には最後まで黙っておこうって思ったんだけど、思ってたより帰宅が遅かったから、俺が黙っていられなくなっちゃってメールしたってわけー……で、望の方は、今日はなんで帰宅が遅かったんだ? 患者さんがたくさんいたってわけじゃなさそうだしなぁ」
「あ! そうか!?」
俺は最後の和也の言葉だけを拾って、思いっきり手を叩く。
そうだ。和也たちには本当に、今の俺の状況を全く話していなかった。だから、和也が俺たちのことについて知っているわけがない。
きっと俺の性格上、今は遠くにいる和也に話をしても仕方がない、と思ったのだから、ここでの暮らしについては和也たちには話していないのだ。
それから俺は和也に、俺だけの話を始める。
そう、今は美潮という人物とコンビを組んで仕事をしていることと、今俺の話を聞いてくれる人物っていうのは、新城と実琴だということを和也に話す。
「えー!? マジで……新城にいろいろと相談してるのか?」
和也に新城の話をすると、嫌な顔をされた。
「何言ってんだよ……ただ単に、お前の場合には、トラウマ的なことがあったからかもしれないけど、実際に話をしてみたら案外いい人なんだぜ。新城先生ってな。まぁ、今は颯斗さんって呼ばせてもらっているけどよ」
何だか俺が新城のことを名前で呼んでいるということに、和也は吹き出してしまったようだ。
「え? そうだったのか!?」
和也が驚いていると、美里が会話に入ってきて、
「和也さん?! 新城先生のことを嫌がらないでいただけます? 新城先生は和也さんと違って、すごく! 紳士的な方なんですからねぇ!」
そう言って、きっと半分は本気で、半分はふざけたように和也に言う美里に、また吹きそうになっている和也。
「あ、あー、すいません……。新城先生って、そういう方だったんですね……」
と、なぜか苦笑いで美里に答える和也。
それを見て、俺も笑いそうになってしまった。
「まぁさ、とりあえず、診療所は一週間休みにしてきたよ。だって、なんていうか……診療所の方は一週間くらいだったら大丈夫かなぁ? って思ったしよ。むしろ、俺らからしてみたら、やっぱ、雄介と望の方が気になるじゃんか……友達っていうのか……俺からしてみたら親友が記憶喪失になってる時に、大人しく診療所で患者さんのこと診れるわけがねぇだろ? だって、雄介の方が気になってるんだもんさ……だから、思わず船で春坂に来ちゃったってわけ……。まぁ、着いたのは昼過ぎだったかなぁ? 望には最後まで黙っておこうって思ったんだけど、思ってたより帰宅が遅かったから、俺が黙っていられなくなっちゃってメールしたってわけー……で、望の方は、今日はなんで帰宅が遅かったんだ? 患者さんがたくさんいたってわけじゃなさそうだしなぁ」
「あ! そうか!?」
俺は最後の和也の言葉だけを拾って、思いっきり手を叩く。
そうだ。和也たちには本当に、今の俺の状況を全く話していなかった。だから、和也が俺たちのことについて知っているわけがない。
きっと俺の性格上、今は遠くにいる和也に話をしても仕方がない、と思ったのだから、ここでの暮らしについては和也たちには話していないのだ。
それから俺は和也に、俺だけの話を始める。
そう、今は美潮という人物とコンビを組んで仕事をしていることと、今俺の話を聞いてくれる人物っていうのは、新城と実琴だということを和也に話す。
「えー!? マジで……新城にいろいろと相談してるのか?」
和也に新城の話をすると、嫌な顔をされた。
「何言ってんだよ……ただ単に、お前の場合には、トラウマ的なことがあったからかもしれないけど、実際に話をしてみたら案外いい人なんだぜ。新城先生ってな。まぁ、今は颯斗さんって呼ばせてもらっているけどよ」
何だか俺が新城のことを名前で呼んでいるということに、和也は吹き出してしまったようだ。
「え? そうだったのか!?」
和也が驚いていると、美里が会話に入ってきて、
「和也さん?! 新城先生のことを嫌がらないでいただけます? 新城先生は和也さんと違って、すごく! 紳士的な方なんですからねぇ!」
そう言って、きっと半分は本気で、半分はふざけたように和也に言う美里に、また吹きそうになっている和也。
「あ、あー、すいません……。新城先生って、そういう方だったんですね……」
と、なぜか苦笑いで美里に答える和也。
それを見て、俺も笑いそうになってしまった。
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