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ー閃光ー71
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とりあえず、そこは無視して、残ったおにぎりを口にする。
しかし、雄介が朝から作ってくれたご飯を食べないと、何だか力が入らないような気がするのは気のせいだろうか。しかも、気の持ちようかもしれないが、物足りない感じがする。
「こんなもんなのかなぁ……」
と一人つぶやいても、誰にも届かないだろう。
とりあえずご飯を食べ、立ち上がるものの、気持ち的に元気が出ない。
昨日までは雄介が作ってくれたご飯を食べ、雄介のあの笑顔に仕事へ送り出してもらっていたのに、昨日から今日でこうも朝が変わってしまうなんて、思いもしなかった。
再び息を吐く。
本当に何かが調子狂う。
体が思うように動かないのは気のせいだろうか。
朝ご飯が変わるだけで、自分の一日の調子がこんなに変わるなんて、考えもしなかった。
確かに、雄介が記憶喪失になってしまったことで、心に隙間ができた気がする。いや、若干ではなく、案外大きくかもしれない。
だけど、雄介が記憶喪失になったからといって、俺の毎日の生活は変わらない。仕事は特に変わらないのだから。
しかし、今思えば、美里と約束したことも果たせなくなってしまった。そこのところは美里はどう思っているのだろうか。
考えることはたくさんあるが、生活は待ってはくれない。俺は美潮といつも通り仕事を始める。
午前中の診察時間を終えて、食堂へ向かう俺と美潮。
食堂に着いてからは、美潮と俺は別々に食べる。
この広い食堂で、俺の視界に入ったのは新城と実琴だ。
ある意味、話せる仲ではあるが、和也ほど親しいわけではない。
だけど、今日はなぜか新城の方へ視線を向けてしまっていた。すると、新城がその視線に気づいてくれたらしく、
「どうしたんですか? 吉良先生……私の方を見つめて……」
その言葉に、俺の胸はどきりとする。
「あ、いや……なんでもないかな?」
そう言いながらも、完全に新城から視線を背けた時点で、俺の行動はバレバレだろう。
「そうですか……やはり、吉良先生には私のこと、信用してもらえてないということでよろしいですかね?」
そう言われると、黙っていられなくなる。だからこそ、仕方なく息を吐く。
それから俺は、ご飯を食堂で受け取り、今日は新城と実琴の席へと座った。
しかし、雄介が朝から作ってくれたご飯を食べないと、何だか力が入らないような気がするのは気のせいだろうか。しかも、気の持ちようかもしれないが、物足りない感じがする。
「こんなもんなのかなぁ……」
と一人つぶやいても、誰にも届かないだろう。
とりあえずご飯を食べ、立ち上がるものの、気持ち的に元気が出ない。
昨日までは雄介が作ってくれたご飯を食べ、雄介のあの笑顔に仕事へ送り出してもらっていたのに、昨日から今日でこうも朝が変わってしまうなんて、思いもしなかった。
再び息を吐く。
本当に何かが調子狂う。
体が思うように動かないのは気のせいだろうか。
朝ご飯が変わるだけで、自分の一日の調子がこんなに変わるなんて、考えもしなかった。
確かに、雄介が記憶喪失になってしまったことで、心に隙間ができた気がする。いや、若干ではなく、案外大きくかもしれない。
だけど、雄介が記憶喪失になったからといって、俺の毎日の生活は変わらない。仕事は特に変わらないのだから。
しかし、今思えば、美里と約束したことも果たせなくなってしまった。そこのところは美里はどう思っているのだろうか。
考えることはたくさんあるが、生活は待ってはくれない。俺は美潮といつも通り仕事を始める。
午前中の診察時間を終えて、食堂へ向かう俺と美潮。
食堂に着いてからは、美潮と俺は別々に食べる。
この広い食堂で、俺の視界に入ったのは新城と実琴だ。
ある意味、話せる仲ではあるが、和也ほど親しいわけではない。
だけど、今日はなぜか新城の方へ視線を向けてしまっていた。すると、新城がその視線に気づいてくれたらしく、
「どうしたんですか? 吉良先生……私の方を見つめて……」
その言葉に、俺の胸はどきりとする。
「あ、いや……なんでもないかな?」
そう言いながらも、完全に新城から視線を背けた時点で、俺の行動はバレバレだろう。
「そうですか……やはり、吉良先生には私のこと、信用してもらえてないということでよろしいですかね?」
そう言われると、黙っていられなくなる。だからこそ、仕方なく息を吐く。
それから俺は、ご飯を食堂で受け取り、今日は新城と実琴の席へと座った。
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