BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

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ー閃光ー30

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 雄介に言われて、確かに今この時は幸せな時間なのかもしれない。

 本当に今まで毎日のように仕事に追われていたから、こうして毎日家でゆっくりと食事ができることが、こんなに幸せな時だとは思っていなかったのだろう。

 この後は、ゆっくりとお風呂に一緒に入って体を休ませるだけだ。

 俺は流し台にお皿を置いた後、お風呂場へと向かう。

 そう、今度はお風呂に入る番だ。

 お風呂の準備が終われば、あとはお湯を溜めてからお風呂場へと向かう。

 本当に最初の頃は雄介とお風呂に入ることさえ躊躇っていたのに、今では躊躇いもなく一緒に入れるようになった気がする。

 そして、いつものようにたわいもない会話をしながらお風呂から上がり、今度は寝室へと向かう。

 その途中、雄介が、

「ちょ、スマン……」

 そう言って急に廊下でうずくまる。

「……え?」

 先を歩いていた俺は、その雄介の声で後ろを振り向く。

「どうした?」

 俺もしゃがみ込みながら雄介に言う。

「あ、いや……な、何でもあらへん……」

 その言葉に一瞬、俺は難しい顔をしたが、

「あのさ、雄介? 前に俺にも話してくれただろ? それに、今の俺たちは夫夫なんだから、何かあったら話すのが当たり前なんじゃねぇのか?」
「あ……そうやったな……あ、あんなぁ……また、頭が痛いねんって……」
「また頭が痛い?! あ! そうか、風呂で逆上せてしまったってことか。なら、ベッドまで早く行こうぜ」

 俺はそう言って、雄介の腕を支えながら寝室へと向かう。

「あ、確かに……風呂で逆上せただけなのかもしれへんなぁ……」

 そう言って、雄介はベッドに横になる。

 さっき廊下では、一瞬冷や汗だかお風呂上がりだかで汗が出ていたように思えたが、ベッドに横になって少し落ち着いたようだ。

「頭痛薬持って来た方がいいか?」
「あ、ああ……そうやなぁ……」

 そう反応してくれたので、俺はキッチンの棚の上に常備している薬箱を取りに行く。

 薬箱の中に入っている頭痛薬を見つけると、水と一緒に雄介がいる寝室へ持って行く。

 頭痛なら薬を飲んでゆっくりしていれば治るだろう。

 でも、雄介は確か偏頭痛持ちではなかったような気がする。だけど、人間なのだから、年を取ってくるとどこかしら痛み始めるものだろう。

 長年使ってきた体なのだから。

 だから俺はそのことをあまり気にしなかったように思う。

 そう、これから大変なことが起きるとは誰も思っていなかった。
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