690 / 877
ー未知ー183
しおりを挟む
それから俺たちは、食事をして少し休憩した後、家へと向かった。
家に帰ると、雄介はすぐに美里が来る準備を始めた。昨日買ったお茶菓子を用意し、お湯を沸かしながら、俺たちはソファで緊張しながら待っていた。
こういう時、時計の秒針がやたらとうるさく感じるものだ。
確かに美里とは一時に約束していたが、人によってはその時間より早く来る人もいれば、ちょうどに来る人もいる。もちろん、遅刻する人もいるのだから、美里がいつ来るかは分からない。
そこで俺は雄介に尋ねることにした。
「なあ、雄介……美里さんって約束の時間にちゃんと来る人なのか?」
「あ、あー、まあ……親父がそういうところきちんとしてる人だったからな。だから俺とか姉貴も時間にはきちんとしてるかもしれん」
と思い出すかのように言う雄介。
俺は納得したものの、疑問が残ったのでさらに聞いてみた。
「あのさ、親父っていうことはさ……お前のお母さんの方は、時間にルーズだったのか?」
「あ、あー、まあ……若干な。時間にルーズってわけじゃないんやけど、わりとマイペースでな。約束の時間より早い時もあれば、ちょっと遅れる時もあるし、ちょうどいい時もある感じだったな。」
「あ、ああ……そういうことか。」
雄介の話を聞いて納得する俺。つまり、雄介や美里や雄介の親父は時間にこだわっているが、雄介の母さんは割とマイペースなタイプだったということらしい。
「じゃあ、美里さんはぴったりに来るってことでいいんだな?」
「まあな……そういうことになるな。」
そう話していると、家のチャイムが鳴った。
「あ……」
と俺が呟くと、雄介は急に真剣な表情になり、玄関へ向かった。俺もその後を追って玄関に向かう。
もう、この時間に来る人物は決まっている。だからインターフォンを使わずに玄関へ向かったのだ。
「はーい、どちら様でしょうか?」
と急に敬語を使い始める雄介。きっと彼の中でスイッチが切り替わったのだろう。
「桜井美里ですけど……」
やはりそうだ。いよいよ美里との話し合いが始まる。
俺の鼓動は速く波打ち始めた。
雄介は美里だと分かった瞬間、ドアを開け、
「こんにちは。今日はわざわざ私の家まで来ていただいて、ありがとうございます。」
そう敬語で丁寧に、美里に挨拶をする雄介だった。
家に帰ると、雄介はすぐに美里が来る準備を始めた。昨日買ったお茶菓子を用意し、お湯を沸かしながら、俺たちはソファで緊張しながら待っていた。
こういう時、時計の秒針がやたらとうるさく感じるものだ。
確かに美里とは一時に約束していたが、人によってはその時間より早く来る人もいれば、ちょうどに来る人もいる。もちろん、遅刻する人もいるのだから、美里がいつ来るかは分からない。
そこで俺は雄介に尋ねることにした。
「なあ、雄介……美里さんって約束の時間にちゃんと来る人なのか?」
「あ、あー、まあ……親父がそういうところきちんとしてる人だったからな。だから俺とか姉貴も時間にはきちんとしてるかもしれん」
と思い出すかのように言う雄介。
俺は納得したものの、疑問が残ったのでさらに聞いてみた。
「あのさ、親父っていうことはさ……お前のお母さんの方は、時間にルーズだったのか?」
「あ、あー、まあ……若干な。時間にルーズってわけじゃないんやけど、わりとマイペースでな。約束の時間より早い時もあれば、ちょっと遅れる時もあるし、ちょうどいい時もある感じだったな。」
「あ、ああ……そういうことか。」
雄介の話を聞いて納得する俺。つまり、雄介や美里や雄介の親父は時間にこだわっているが、雄介の母さんは割とマイペースなタイプだったということらしい。
「じゃあ、美里さんはぴったりに来るってことでいいんだな?」
「まあな……そういうことになるな。」
そう話していると、家のチャイムが鳴った。
「あ……」
と俺が呟くと、雄介は急に真剣な表情になり、玄関へ向かった。俺もその後を追って玄関に向かう。
もう、この時間に来る人物は決まっている。だからインターフォンを使わずに玄関へ向かったのだ。
「はーい、どちら様でしょうか?」
と急に敬語を使い始める雄介。きっと彼の中でスイッチが切り替わったのだろう。
「桜井美里ですけど……」
やはりそうだ。いよいよ美里との話し合いが始まる。
俺の鼓動は速く波打ち始めた。
雄介は美里だと分かった瞬間、ドアを開け、
「こんにちは。今日はわざわざ私の家まで来ていただいて、ありがとうございます。」
そう敬語で丁寧に、美里に挨拶をする雄介だった。
0
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる