BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

文字の大きさ
上 下
626 / 929

ー未知ー120

しおりを挟む
 俺達はそう決めると、今度は和菓子に絞って探し始める。

 本当にデパートの地下にある食品売り場というのは、何でも揃っている。 和菓子から洋菓子まであって、この中から選ぶのは本当に大変なのだから、とりあえず和菓子に絞ったらちょっとは選ぶ物が減るということだろう。

 今の時期だったら、桜餅とかもある。 後、和菓子の定番と言えば、どら焼きだろうか。

 だけど食べながらとなると、ちょっと厳しいところなのかもしれない。

 しかし、お客様を家に呼ぶなんてことは初めてなのだから、まさかこんなにも大変なことだとは思ってもみなかった。

 いつも友達ばかり呼んでいたのだから。

 友達というのは本当に何も気を遣わないでワイワイとやっているもんだ。 だからお客様と友達の違いではこうも違うのであろう。

 いや、これが普通に美里さんを呼ぶのなら、ここまでする必要はないのかもしれないのだけど、今回に限っては、本当に俺達からしてみたら真面目な話をするからなのかもしれない。

 流石に真剣な話をするのに、お茶菓子無しではとはいかないだろう。 だから買い物に来たのだから。

 俺はある店の前で足を止める。

 和菓子で作られた、一口サイズのお花や和をイメージした物がデザインされている目を止めたからだ。

「これで、いいんじゃねぇのか?」

 そう、雄介に提案してみる俺。

「あ、ああ! それ、いいのかもしれへんなぁ……一口サイズなら、話してても一瞬で食えるしな」
「だろ?」

 その、雄介のキラキラしたような瞳に、とりあえずお茶菓子の方は決まったようにも思える。

 後はお茶だろうか。

 俺なんかは珈琲派だから、どのお茶が美味しいのかなんていうのは分からない。

「お前、美味しいお茶って分かってるのか?」

 その言葉に、雄介の方は首を傾げる。

「俺は珈琲派やからなぁ……? お茶っていうのは分からへんかもしれへんなぁ?」
「んじゃあ、そこは、適当な感じでいいか?」
「まぁ、そこは、仕方ないよな? それに、お茶やったら、何でも美味しそうやしな……」
「ま、そうだよなぁ……」

 そんな俺達の会話から、二人ともお茶に関しては得意ではないらしく、そこは適当に選ぶのだが、

「な、お茶入れる時って、急須なのか?」

 と俺は雄介に聞いてみる。

 そう、お茶屋の店先には急須が売っていたからだ。

 流石に家にはお茶には縁が無いのだから、急須なんて物はないのだから。

「あー、確かに……それ、必要なんかもしれへんなぁ……? 昔、親達がお茶飲む時にテーブルの上で使ってたもんやしなぁ……」

 とどうやら、雄介の方は記憶の奥底にある物を思い出しながら言っているようだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...