BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

文字の大きさ
上 下
597 / 929

ー未知ー91

しおりを挟む
「あー、そういう事なんかな?」

 と多分独り言を言ったんだと思うのが、直ぐに俺の方に向き直って、

「俺の方は準備の方は大丈夫なんやけど……? そこ、心配してくれるようになってくれたなんて、ホンマ、望変わったんやんな……」

 一瞬その雄介の言葉に顔を真っ赤にした俺だったのだけど、雄介の微笑ましい笑顔に若干握っていた拳を下ろすのだった。

 本当、雄介の場合、その言葉をふざけて言っている訳ではなさそうだからだ。 こう切なくも優しそうで本当の笑顔で言ってくれているのだから、雄介の中ではただただ俺がそんな事を言ってくれて嬉しいだけなんだと思ったからだ。

 そこに体から力を抜く俺。 そして、俺の方は、

「ゴメン……俺の方がお前のことを、まだ、疑っているみたいでさ……」

 その言葉に寧ろ首を傾げたのは雄介の方だ。

「……まぁ、気付いてないんだったら、いいんだけどさ……」

 そう気持ち的に寂しそうに答える俺。

 きっと雄介の場合、それを無意識にやってるから気付かないのであろう。 本当、そこに関しては雄介の凄いところなんだと思う。

 俺はそこに軽く息を吐くと、気持ちを切り替える為に、雄介の方へと真剣な瞳で見つめ、雄介の頬を両手で包むと、

「もう、お前の準備が整っているんだったら、挿れたらいいんじゃねぇのか?」
「んー……」

 となんか今の俺の言葉で雄介の視線が宙に向いてしまったようだ。

 寧ろ、俺の方が何か変な事を言ってしまったのか? と思う程でもある。

「なんかなぁ……それやと、望があんま望んでないみたいなことになってるような気がするんやけどな……」
「……へ?」

 その雄介の言葉に裏声を上げてしまったのは俺の方だ。

「……何でだよ……!?」

 気持ち的に半身を上げて雄介に抗議する俺。

「ま、俺からしてみたら、そこが、望らしくて、ええところなんやけどな」

 とそこは本気の笑顔で言う雄介。

 そんな雄介の笑顔に本当に今まで少し怒ってしまっていたことがバカらしくなって来る。

 本当に本当に雄介っていう人間は、俺のことを好きなんだと改めて思うところだ。 普通だったら、こんな俺の性格が嫌いと思う人の方が多いだろう。 わがままで直ぐに怒ってしまうし、素直じゃないし、だけど、雄介はそんな俺のことを見た目もだけど、体も性格も好きだって言ってくれているのだから、本当に今の俺というのは、雄介に出会えて幸せなんだと思うのだ。

 本当に変わらなきゃいけないのは俺の方なのであろう。

 俺の方は再び体から力を抜き、

「雄介がいいんだったら、いいんじゃねぇのか?」

 と再び挑発的というのか、天邪鬼というのか、そんな態度で雄介に言ってしまっていた。

 それに気付いた俺は、一旦首を振ると、
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...