BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

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ー未知ー65

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 そう質問してみた俺だったのだけど、少しばかり考えて、自分に頷くと、

「……分かった」

 と答えるのだ。

 しかし自分で質問しといてあれなんなんだけど、素直になるとは一体どんな自分なんだろうか。

 そこは俺からしてみても未知なところだ。

 兎に角、いつも以上に素直に反応したらいいということなのであろう。

 そして俺の方は合図かのように瞳を閉じ、思いっきり深呼吸をすると、

「じゃあ……胸を触って……くれねぇか?」
「ん? 胸だけでええんか?」

 その雄介からの質問に今まで閉じていた瞳を開け、目を丸くしてまで雄介のことを見つめる俺。

「ん? 今の質問の意味分からへんかったか? 望は胸だけで気持ち良くなれるんかな? って思ってな……あ、それじゃ、質問が同じになってまうか……? 胸って言うてもな、胸って広範囲になるやろ? そこだけでええんかな? って意味やねんけど?」

 もしかして雄介がして来てくれている質問というのは若干意地悪に聞いて来ているようにも思える。 いや雄介のことだから、普通に素直に聞いて来てくれているのかもしれない。

 本当に雄介の場合にはたまにそこのところが分からなかったりする。

 いや雄介の場合には純粋に聞いて来てくれているのであろう。

 寧ろ今までの雄介のことを考えればそういった答えが出て来るのだから。

 俺の方は一瞬たりとも雄介のことを疑ってしまったということに反省し、瞳を雄介の方へと向けるのだ。 そして潤った瞳で雄介のことを見上げる。

「胸だけで、俺が気持ち良くなれる訳がねぇだろ? だってさ、雄介とはこんなに長くこういう行為をしているんだからさ。 胸だけじゃなくて……雄介には俺の色々なところに触れて欲しいんだけど……」

 俺の中では大分素直に言ってみた気がする。 流石にココをって言うのは言えなかったのだけど。 今のは本当に俺は俺なりに素直に言えた方だと思うのだ。

 そして雄介の首へと腕を回してまで言ったのだし、それがちゃんと伝わるように雄介の瞳をも見つめたのだから、とりあえず今日はこれくらいで勘弁してくれないだろうか。

 いや今の言葉は十分に雄介に伝わっていたようにも思える。

 そう雄介は片手で顔を覆い、今の俺の言葉で「やられたー」という雰囲気を出していたのだから。

 俺がそんなに素直になると、雄介のハートをもっと鷲掴みに出来るのであろうか。

 今まで俺がツンデレさんだったから、全くもって雄介がそんな反応をするとは思ってなかったからなのかもしれない。

 でも本当に俺の中では素直になるっていうことは、そこまでが限界だ。 確かに今の雄介はその俺の言葉でやられているのかもしれないけど、まだまだ今日は雄介からどんな質問が来て、俺がどれだけ素直に答えられるかが分からないところでもある。
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