上 下
550 / 877

ー未知ー44

しおりを挟む
「もう、ココに欲しいんやんなぁ……」

 と半分は独り言のように半分は俺に言っているように聞こえて来る。

 それでも俺の方は首だけは横へと振るのだ。

「ホンマ、そういう望の方が、俺的には可愛えと思うわぁ……」

 きっと雄介からしてみたら、その俺が当たり前だったからであろう。

「ほな、今日はコレ挿れてみようか?」

 そう言うっていう事は、雄介のモノでは何かを雄介の方は挿れようとしているのであろう。

 どっから出て来たのか、っていうのは分からないのだけど、雄介の手には大人のモノを形どったような玩具が握られていた。

「コレ中に挿れるんやったら、うつ伏せとか四つん這いの方がええか?」

 そう何故か雄介はそれを俺に問うて来る。

「この体勢からやと、若干入れ辛いし……ほな、望が自分の足を持ってくれるって言うんやったら、そのままでもええねんけどな」

 ちょっと下心が見え隠れしているような雄介に気持ちドキリとしながらも、

「俺がうつ伏せになるから……」

 そう俺の方はぶっきらぼうに答える。

 これでも俺の方は答える方だ。 その昔こんな事を雄介に聞かれたなら、全くもって答えてなかったのだから。

「ほな、うつ伏せな……」
「あ、ああ……おう……」

 そう答えて、俺の方はベッドの上でうつ伏せの状態になる。

 しかしこの体勢だと自分のモノをどうしたらいいのか。 っていうのが分からない。 自分の体の下にするのか、それとも勃っているのにも関わらず太腿と太ももの間にするのかをだ。

 とりあえず、太腿と太ももの間にした俺。 しかしそんな状態にするときっと雄介にはそれが丸見えだろう。

 どっちにせよ、こういう行為というのは恥ずかしい思いをするのだからと、そこは開き直る事にした。

 急に部屋内に振動音が鳴り響く。 きっと雄介が玩具のスイッチを押したという事だろう。

 それが双丘へと当てられる。

 そこから振動が体中に伝わって来る。 流石は人間を快楽へと落とす事が出来る道具だけあるのであろう。

 雄介が動かす玩具は、俺の皮膚を優しく触れるか触れないかの所で行ったり来たりを繰り返していた。 それがやがて皮膚にちゃんと触れる位までになって来る。

 それが気持ちいいからなのか、それともやはり体の方はこういう行為に期待しているからなのか、俺の方は口の中に溜まってしまっている唾液を飲み込むのだ。

 しかし雄介っていうのは焦らすのが好きなのか、それともゆっくり優しくするのが好きなのか、未だに双丘だけをその玩具で這わしているだけだった。

 だが俺の体は、それだけの優しい刺激でもビクビクと反応し始めて来る。

「ぁ……ん……ぅうん……ぁん!」

 と俺の口から漏れてくる声だって甘いのだから。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

小さなことから〜露出〜えみ〜

サイコロ
恋愛
私の露出… 毎日更新していこうと思います よろしくおねがいします 感想等お待ちしております 取り入れて欲しい内容なども 書いてくださいね よりみなさんにお近く 考えやすく

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

世界で最も難解なアルゴリズム

ストロングベリー
BL
システム開発会社で技術責任者を務める『音川』は常に冷静沈着、モラル意識も高く、フェアな態度を貫いているため社内からの信頼も厚い。鍛え上げた身体とぶっきらぼうな物言いのせいで一見威圧的だが、部下には優しく、技術力向上のために尽力する仕事一筋の男だ。 ある日、社内で起きた事件をきっかけに、開発部に新人が配属される。彼は驚異的なプログラミングの能力を持ち、音川はいち早くそれを見抜くが―― その新人を前にすると、音川は自身のコントロールを失い、論理の鎧が剥がれていくのを止められない。 *過去に『非論理的ラブ』として投稿していたものを大幅に書き換えました。

処理中です...