BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

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ー未知ー9

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 本当に美里さんという人は、雄介のお姉さんだけあってか、本当に雄介の性格を良く分かっていると思う。 だから雄介にそんな質問をしたのであろう。

 確かに、雄介の場合にはそうだ。 俺も何年も雄介一緒にいるのだから、雄介の性格っていうのは十分に把握しているつもりなのだから、今の美里さんの言う通り、美里さんに代理出産を頼んで、それでもし子供が無事生まれて来る事が出来なかった場合、雄介の場合には心が押し潰されてしまうかもしれないという事だ。 今の雄介ならもしそんな事が起きれば間違いなく潰れてしまうだろう。 そこは俺の方も分かっている所なのかもしれない。

 そこで雄介は思いっきり、深呼吸をし、

「大丈夫。 そこの所は自分なりに覚悟してる所だから……もし、子供にどんな事が起ころうが、俺の方は覚悟出来てるからな」

 そう雄介の方は真剣に言ったつもりだったのだが、それでも美里さんの方は雄介の事が心配のようで、

『もし、そうなってしまった場合、逆に吉良先生の事をサポートする事が出来るの? 例えば、赤ちゃんが生きて来られなかった場合、貴方もだけど、もしかしたら、吉良先生だって同じ立場なのだから、貴方なんかより、サポートして上げなきゃいけないのは吉良先生もなのよ。 そう二人共傷付く事になるかもしれないのだから』

 本当に美里さんは俺達よりも数年長く生きているからこそ、そんな発言が出て来るのであろう。

『寧ろ、貴方は知らないかもしれないけど、私だって、昔、そんな事があったから言っているのだけど……確かに、今は琉斗がいる。 だけど、琉斗の前に私には本当は子供がいたのだけど、その子は生まれて直ぐに死んでしまったから……。 あの時、どれだけ私が悲しんだかっていうの分かる? 大袈裟に言うと何ヶ月も立ち直れる事が出来なかったこそ、貴方達に言っているの。 確かに、貴方達の場合、お医者さんだから、今まで何百人もの死を見て来たかもしれないけど、それでも、本当に身内の死というのは、全く別物なんだからねっ!』

 と本気で熱弁というのか説教みたいな感じで言って来ている美里さん。

 本当に子供を産むというのは簡単な事では無いという事なのであろう。 だから雄介にその覚悟があるのか? というのを俺達は美里さんに試しているのかもしれない。

『それに、私にも凄くリスクがあるの……子供を産む時っていうのは、例え自然分娩だって、帝王切開でだって大変なんだって事っ! きっと、男性の貴方達には分からないと思うのだけどね。 自然分娩の場合には、何時間も前からお腹や背中寧ろ大声を上げてしまう程、全身に激痛が走る事になるし、帝王切開の場合には、赤ちゃんを生む時には然程痛みはないのかもしれないけど、生んだ後一ヶ月は痛みで動けなくなるの、そういう事、ちゃんと知識としてあるのかしら?』
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