480 / 929
ー至福ー199
しおりを挟む
雄介の事を求めるような事を言ってしまったのだから、寧ろ雄介の方が驚いてしまっているような気がする。
「だから……もっとって……」
俺の方はもっともっと雄介の驚いた表情や不思議そうな表情を見たくて、今日は雄介の事を煽ってみてしまっていた。 いやきっと今日の俺っていうのは、雄介の事を求めているからこそ、雄介の事を煽っているのかもしれない。 それに一番気持ちいい波が来る所に触れてくれないから、俺自身が寂しくなってしまい煽ってしまっているという事なのであろう。
「……ダメなのか?」
こう本当に俺は雄介の事を煽るように見上げるのだ。
その時、俺と雄介の間に時が止まったかのような静止の時間があったような気がする。
きっと雄介の方は俺のその言葉で、思考停止状態になってしまっていたのかもしれない。 そしてその時の間、俺と雄介は瞳が重なってしまっていた。 昔の俺はその視線を離してしまっていたのかもしれないのだけど、今はその視線は離さない。 それだけ俺の方も雄介に真意を伝えたいからだ。
確かに今までの俺っていうのは、雄介と視線を合わせるのは恥ずかしくて仕方がなかったけど、それは恋人同士までだったから誤魔化す事が出来けど、これからっていうのは雄介とは結婚相手になるのだから視線を離したくはない。 本当に好きになった人だから、俺の方も好きだっていう事を伝えたいからこそ誤魔化すような事したくはないからだ。
暫く思考停止状態だった雄介なのだが、いつものように笑顔が戻って来たと思ったら、俺の体を優しく強く抱き締めて来て、
「……ホンマ、ありがとうな。 こう望が俺ん事、好きやっていう気持ちが今めっちゃ伝わって来たわぁ……」
何でか、その雄介の言葉に笑えて来たというのか、ツッコミたくなってきたというのか、
「それ、今だけなのか?」
そこは冗談ぽく『今』という言葉を強調して言ってみる。
「あー……」
その瞬間に雄介は天井の方へと視線を向けて、『まずった……』という声を上げてしまっているようにも思える。
ホント、そんな仕草まで可愛く思えてしまうのは、本当に俺が雄介の事を信じれるようになったからなのであろう。
そんな雄介の仕草に俺の方は今度イタズラっぽくクスクスとし始めるのだ。
「……え? 何……!?」
そう冗談ぽく笑う俺に反応してくる雄介。 きっと今の雄介っていうのはパニック状態なのであろう。
「クス……ホント、お前って、そんな反応するって事は、純粋なのな……そんな所が俺は好きになった所なのかもしれねぇよ。 ホント、マジで雄介には裏表な所なんて、なんもねぇしさ」
「え? あ、ん……?」
俺がそんな風に褒めても、こう謙虚になる所が益々雄介のいい所だと思う。
「だから……もっとって……」
俺の方はもっともっと雄介の驚いた表情や不思議そうな表情を見たくて、今日は雄介の事を煽ってみてしまっていた。 いやきっと今日の俺っていうのは、雄介の事を求めているからこそ、雄介の事を煽っているのかもしれない。 それに一番気持ちいい波が来る所に触れてくれないから、俺自身が寂しくなってしまい煽ってしまっているという事なのであろう。
「……ダメなのか?」
こう本当に俺は雄介の事を煽るように見上げるのだ。
その時、俺と雄介の間に時が止まったかのような静止の時間があったような気がする。
きっと雄介の方は俺のその言葉で、思考停止状態になってしまっていたのかもしれない。 そしてその時の間、俺と雄介は瞳が重なってしまっていた。 昔の俺はその視線を離してしまっていたのかもしれないのだけど、今はその視線は離さない。 それだけ俺の方も雄介に真意を伝えたいからだ。
確かに今までの俺っていうのは、雄介と視線を合わせるのは恥ずかしくて仕方がなかったけど、それは恋人同士までだったから誤魔化す事が出来けど、これからっていうのは雄介とは結婚相手になるのだから視線を離したくはない。 本当に好きになった人だから、俺の方も好きだっていう事を伝えたいからこそ誤魔化すような事したくはないからだ。
暫く思考停止状態だった雄介なのだが、いつものように笑顔が戻って来たと思ったら、俺の体を優しく強く抱き締めて来て、
「……ホンマ、ありがとうな。 こう望が俺ん事、好きやっていう気持ちが今めっちゃ伝わって来たわぁ……」
何でか、その雄介の言葉に笑えて来たというのか、ツッコミたくなってきたというのか、
「それ、今だけなのか?」
そこは冗談ぽく『今』という言葉を強調して言ってみる。
「あー……」
その瞬間に雄介は天井の方へと視線を向けて、『まずった……』という声を上げてしまっているようにも思える。
ホント、そんな仕草まで可愛く思えてしまうのは、本当に俺が雄介の事を信じれるようになったからなのであろう。
そんな雄介の仕草に俺の方は今度イタズラっぽくクスクスとし始めるのだ。
「……え? 何……!?」
そう冗談ぽく笑う俺に反応してくる雄介。 きっと今の雄介っていうのはパニック状態なのであろう。
「クス……ホント、お前って、そんな反応するって事は、純粋なのな……そんな所が俺は好きになった所なのかもしれねぇよ。 ホント、マジで雄介には裏表な所なんて、なんもねぇしさ」
「え? あ、ん……?」
俺がそんな風に褒めても、こう謙虚になる所が益々雄介のいい所だと思う。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる