423 / 929
ー至福ー142
しおりを挟む
言い方次第では相手に伝わる感じというのは違う。 だからなのか雄介の方は、特にそこを気にする事なく、
「そやなぁ? 確かに、望と和也と裕実に比べたら、俺だけは親元で暮らしておったんやなぁ。 ってな。 そっか、それやったら、子育てに関しては俺が一番知ってるっていう事になるんか」
「ああ、そういう事になるんだな」
雄介のその答え方に俺の方はホッとする。 しかも少しばかり元気になったような気がするからだ。 やはり代理出産を選ぶのじゃなくて、養子の方が何だか早く決められそうで良かったのかもしれない。
「でもさ、養子を選ぶにしたって俺等はもう一度春坂の方に行かないとならないんじゃねぇのか? やっぱ、申請とか手続きとかしないとならねぇだろうしさ」
「そっか……やっぱ、その前に婚姻届を出さないとなんやから、また、ある意味振り出しに戻る事になるんか? とりあえず、子供ん事はまとまったとしても、先ずは婚姻届を出さないと養子にしても代理出産にしても、意味ないのかもしれへんなぁー」
「なら!」
そう急に大声を上げる和也。 きっと、それだけ大声を上げたという事は何か思い付いてくれたのであろう。
「先ずはお前達の場合、結婚はしないと子供は無理な話なんだろ? ならさ、やっぱり、そこまで望達の場合には話が進んでるんだから、一度、春坂の方に行って来いよ。 それで、婚姻届を役所に出して……そうそう、島だったら、直ぐに望達が結婚したのがバレてしまうだろうけど、春坂だったら、全く周りの人間っていうのは誰が結婚しようが気にしねぇんだから、先ずはそれをお前達はやる。 それで、養子にするか? 代理出産にするか? はその時に決めればいいんじゃねぇのか? 電話じゃ美里さんには伝わらなかった部分も面と向かって話をしたら伝わるもんがあるんじゃねぇのかな? それでも、美里さんはダメだって言われれば、養子にすればいいんじゃねぇのか? だって、今さっきの美里さんの様子だと、まだ考えておく。 っていう事だったろ?」
「あ……」
確かに、それが一番俺達からしてみたら近道という事だろう。 俺達というのは、雄介と出会って軽く十年以上の月日が流れている。 だから本当に俺達というのはいい年だ。 島でうだうだと考えている暇があるんだったら、『結婚はしたい』と思っている俺達には、それが本当に手っ取り早い方法だという事だろう。 俺の方はとりあえず和也の意見に賛成だ。 雄介の方はどんな考えを持っているのであろうか。
その和也の意見に雄介の方は考えてくれているのか、手を顎に当て俯いた状態でいる。
「そやなぁ? 確かに、望と和也と裕実に比べたら、俺だけは親元で暮らしておったんやなぁ。 ってな。 そっか、それやったら、子育てに関しては俺が一番知ってるっていう事になるんか」
「ああ、そういう事になるんだな」
雄介のその答え方に俺の方はホッとする。 しかも少しばかり元気になったような気がするからだ。 やはり代理出産を選ぶのじゃなくて、養子の方が何だか早く決められそうで良かったのかもしれない。
「でもさ、養子を選ぶにしたって俺等はもう一度春坂の方に行かないとならないんじゃねぇのか? やっぱ、申請とか手続きとかしないとならねぇだろうしさ」
「そっか……やっぱ、その前に婚姻届を出さないとなんやから、また、ある意味振り出しに戻る事になるんか? とりあえず、子供ん事はまとまったとしても、先ずは婚姻届を出さないと養子にしても代理出産にしても、意味ないのかもしれへんなぁー」
「なら!」
そう急に大声を上げる和也。 きっと、それだけ大声を上げたという事は何か思い付いてくれたのであろう。
「先ずはお前達の場合、結婚はしないと子供は無理な話なんだろ? ならさ、やっぱり、そこまで望達の場合には話が進んでるんだから、一度、春坂の方に行って来いよ。 それで、婚姻届を役所に出して……そうそう、島だったら、直ぐに望達が結婚したのがバレてしまうだろうけど、春坂だったら、全く周りの人間っていうのは誰が結婚しようが気にしねぇんだから、先ずはそれをお前達はやる。 それで、養子にするか? 代理出産にするか? はその時に決めればいいんじゃねぇのか? 電話じゃ美里さんには伝わらなかった部分も面と向かって話をしたら伝わるもんがあるんじゃねぇのかな? それでも、美里さんはダメだって言われれば、養子にすればいいんじゃねぇのか? だって、今さっきの美里さんの様子だと、まだ考えておく。 っていう事だったろ?」
「あ……」
確かに、それが一番俺達からしてみたら近道という事だろう。 俺達というのは、雄介と出会って軽く十年以上の月日が流れている。 だから本当に俺達というのはいい年だ。 島でうだうだと考えている暇があるんだったら、『結婚はしたい』と思っている俺達には、それが本当に手っ取り早い方法だという事だろう。 俺の方はとりあえず和也の意見に賛成だ。 雄介の方はどんな考えを持っているのであろうか。
その和也の意見に雄介の方は考えてくれているのか、手を顎に当て俯いた状態でいる。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる