BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

文字の大きさ
上 下
414 / 929

ー至福ー133

しおりを挟む
「あ! そこもだったんやな。 ホンマ、俺っていうのは何も考えてなかったような気がするわぁ……。 せやから、俺は姉貴に怒られとったんやなぁ? そりゃ、怒られてもしゃーないようなもんやしな。 ほんなら、そこも、姉貴が働けない間っていうのは、俺が保証するっていうのは、どうなんやろ?」
「そこもなぁ、雄介のお姉さんなら、きっと、保証はして欲しくないと思うぜ。 寧ろ、ああいう性格の人だからな。 なんていうの? 自分でどうにかしたいタイプって感じがするしな」
「確かに、そうなのかもしれへんなぁー。 やっぱ、代理出産って、難しい問題やったんやなぁ……。 ホンマ、姉貴も言っておったけど、この問題、簡単じゃなかったって事なんやろなぁ」

 そこで雄介は盛大に息を吐くと、また頭を抱えてしまう。

 確かに世間的には同性婚も子供も可能にはなった。 だが、雄介みたいに心が繊細な人間には、簡単な問題では無いようだ。 いや俺だって、そこは本当に悩む所なのだから、世間的にも同性婚について悩んでいるカップルは沢山いるという事だろう。

 また、そこで行き詰まってしまった俺達。

 この二日、一応、診療所は休みにはしていたのだけど、同性婚そして代理出産の事でこんなにも悩むとは思ってなかった事だ。

 確かに俺等には休みの日の時間潰しというのは苦手だったけど、今は話し合いとかも沢山あって充実しているのかもしれない。

 春坂に居た時は、和也達とは別々に住んでいたのだから、俺と雄介が喧嘩した時以外はこうやって四人で話し合う機会っていうのは少なかったのだけど、この島に来て、一緒に住むようになってからは、本当に話をしているような気がする。 そして人によって色々な意見が出るのだから、同じ考えもあれば違う考えもあるという訳だろう。

「なら、やっぱり、俺達は子供を諦めるか、養子しかないんじゃねぇのか?」

 俺の方ももうこの問題に対して、これしか選択肢が無くなってしまったのだから、半分諦めたような感じで言うしかなかった。

「ホンマに望はそれでええんか?」

 そう雄介は真剣な眼差しで覗き込んで来る。

 いや俺だって雄介との子供は諦めたくはない。 だけど、同性婚にしたってまだ始まったばかりの制度なんだから、国だってまだまだ手探りの状態なのであろう。

 多分、俺達以外の本当に何も障害が無く婚姻届を出せる同性のカップルは直ぐにでも婚姻届や養子の申請をしているかもしれないけど、俺等みたいに問題がある同性カップルというのは沢山いるのであろう。 流石に俺等と同じような問題は無くとも、同性同士の結婚を反対する身内とかもいるだから。

 そんな真剣な瞳で雄介に見られたら、俺の方は動揺が隠せないのか、瞳を完全に宙へと浮かばせてしまっていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...