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ー至福ー124
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そこまで俺達の方は考えてなかったという事だろう。
そうだ。 最悪な場合、美里も赤ちゃんも死んでしまうというリスクがあった事を俺達の方は完全に忘れてたいたという事だ。 そこは反省しなきゃならない所だ。 やはり、代理出産っていうのは本当に単純ではないという事を今ハッキリと思い知らされた俺達。
「分かった……俺達の方ももう少しちゃんと深く考える必要もあるって事やんな?」
『ま、そういう事よ。 女性の人が子供を生むって事を簡単に考えないでね。 もし、何かあった時、私も貴方達にも負担が掛かるっていう事だってあるんだからね』
「はい!」
美里にそう言われて、俺と雄介は二人同時に返事をしていた。
確かに美里の言う通りだ。 俺達の考え方っていうのは本当浅はかだったのかもしれない。 出産って本当に大変だっていう事をだ。 男の俺達からしてみたら、見てるしか出来ないのだから、そこの所の女性の気持ちっていうのは分からないのだけど、本当に実際には側から見たら分からない位の苦労があるのであろう。 そしてもし死産してしまった場合、美里の体が耐えられなかった場合の事だって、俺達の方は全く考えてなかったという事だ。 そこは反省する所でもある。
「とりあえず、姉貴、今日は、ありがとうな。 って、こんな簡単な感謝やなくて……」
雄介はそこで一旦置くと、親しき仲にも礼儀ありというばかりに、美里に向かって頭を下げると、
「今日は、ありがとうございました。 また、何かありましたら、姉貴に電話致しますので、その際には宜しくお願い致します」
そう言うのだ。 何だか雄介らしくないのだが、本気で雄介は美里に頼みたいのが俺にも伝わって来ていた。
だから俺の方も雄介同様に頭を下げ、
「俺の方も、今日は色々と、ありがとうございました!」
と俺の方も心を込めて言うのだった。
『そうね。 また、色々と決めたら、電話して来て頂戴ね。 その時までに私の方も考えておくから……』
「おう……」
雄介は最後いつもの感じで答えると、そのまま電話を切るのだ。
雄介は電話を切った後、息を思いっきり吐き、力が抜けてしまったかのように床へと転がってしまう。
「あー! ホンマ、姉貴に電話するのって怖いわぁー。 でもな、俺達の為にっていうのか、俺の方は、大分先の事を考えてから姉貴に電話したつもりやったけど、まだまだ、俺達の考え方って甘かった気がするな。 だってな、もしもっていうのを考えてなかったしなぁ。 確かに姉貴の言う通り、ホンマ、姉貴にも赤ちゃんにも、もしそうなってしまった場合、申し訳立たんしな。 それに、琉斗にもなぁ。 今は琉斗の母親っていうのは姉貴しかおらんのやから、それさえも申し訳立たなくなってまうしなぁ」
そう言う雄介。 今の電話でよっぽど反省しているっていう事なんであろう。
そうだ。 最悪な場合、美里も赤ちゃんも死んでしまうというリスクがあった事を俺達の方は完全に忘れてたいたという事だ。 そこは反省しなきゃならない所だ。 やはり、代理出産っていうのは本当に単純ではないという事を今ハッキリと思い知らされた俺達。
「分かった……俺達の方ももう少しちゃんと深く考える必要もあるって事やんな?」
『ま、そういう事よ。 女性の人が子供を生むって事を簡単に考えないでね。 もし、何かあった時、私も貴方達にも負担が掛かるっていう事だってあるんだからね』
「はい!」
美里にそう言われて、俺と雄介は二人同時に返事をしていた。
確かに美里の言う通りだ。 俺達の考え方っていうのは本当浅はかだったのかもしれない。 出産って本当に大変だっていう事をだ。 男の俺達からしてみたら、見てるしか出来ないのだから、そこの所の女性の気持ちっていうのは分からないのだけど、本当に実際には側から見たら分からない位の苦労があるのであろう。 そしてもし死産してしまった場合、美里の体が耐えられなかった場合の事だって、俺達の方は全く考えてなかったという事だ。 そこは反省する所でもある。
「とりあえず、姉貴、今日は、ありがとうな。 って、こんな簡単な感謝やなくて……」
雄介はそこで一旦置くと、親しき仲にも礼儀ありというばかりに、美里に向かって頭を下げると、
「今日は、ありがとうございました。 また、何かありましたら、姉貴に電話致しますので、その際には宜しくお願い致します」
そう言うのだ。 何だか雄介らしくないのだが、本気で雄介は美里に頼みたいのが俺にも伝わって来ていた。
だから俺の方も雄介同様に頭を下げ、
「俺の方も、今日は色々と、ありがとうございました!」
と俺の方も心を込めて言うのだった。
『そうね。 また、色々と決めたら、電話して来て頂戴ね。 その時までに私の方も考えておくから……』
「おう……」
雄介は最後いつもの感じで答えると、そのまま電話を切るのだ。
雄介は電話を切った後、息を思いっきり吐き、力が抜けてしまったかのように床へと転がってしまう。
「あー! ホンマ、姉貴に電話するのって怖いわぁー。 でもな、俺達の為にっていうのか、俺の方は、大分先の事を考えてから姉貴に電話したつもりやったけど、まだまだ、俺達の考え方って甘かった気がするな。 だってな、もしもっていうのを考えてなかったしなぁ。 確かに姉貴の言う通り、ホンマ、姉貴にも赤ちゃんにも、もしそうなってしまった場合、申し訳立たんしな。 それに、琉斗にもなぁ。 今は琉斗の母親っていうのは姉貴しかおらんのやから、それさえも申し訳立たなくなってまうしなぁ」
そう言う雄介。 今の電話でよっぽど反省しているっていう事なんであろう。
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