BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

文字の大きさ
上 下
334 / 929

ー至福ー53

しおりを挟む
 雄介は天井の方に視線を向けた後、急に和也の方に視線を向けると、

「……ほんなら、何を俺に聞きたいん?」

 雄介はさっきの和也の言葉で意を決したのか、それとも和也の説得が効いたのか? っていうのは分からないんだけど、どうやら俺達に話してくれる気になってくれたようだ。

「ならなぁ……?」

 ん? 今度は和也の方が天井の方へと視線を向けて考えてしまっているようだ。 ……へ? あ? と俺の方がその和也の行動に目を丸くする。 だって、そこまで雄介の事を説得しといて、まさか雄介に質問する言葉が無いってどういう事だ!? っていう状態だからだ。 そこまで来たんだったら、ちゃんと雄介にする質問まで考えておいて欲しいもんだ。 やっぱり和也ってたまに何処か抜けている時があるような気がする。 特に今日は診療所が休みというのか仕事が休みだからちょっと抜けているのかもしれない。

 和也が雄介に質問するまでの間、時が止まったかのように辺りは静かになって波音と時計の秒針が動く音しか聞こえて来ない。

 とそんな静かな空間に電子音が鳴り響く。

 本当に久しぶりに聞く電子音に四人は一斉にその鳴った電子音の方へと視線を向けると、鳴っていたのは雄介のスマホだった。

「……へ? 姉貴から?」

 そう雄介の言う通り、朝から雄介のスマホを鳴らしたのは雄介の姉である美里さんからだ。

 雄介は通話ボタンを押すと姉と話始める。

「……へ? 何? どうしたん?」
『吉良先生に代わってくれる?』
「はぁ? 急に何で望なん?」
『いいから、いいから……吉良先生に言いたい事があるからよ』
「……へ? あ、ああ」

 雄介はそう言うと、スマホを俺へと渡して来る。

「姉貴から望に話があるんやって」
「……へ? 俺に!?」

 ……しかし、何でだろう? 雄介のお姉さんが雄介にがあるんだったら分かるんだけど……何で、俺に何だ? 何だか未だに分からないのだけど、雄介のお姉さんが俺に用事があるんだったら出るしかねぇか。

 とそう俺は覚悟を決めると雄介のスマホを耳へと当てるのだ。

「代わりましたけど……」
『あ! 吉良先生……! いつも雄介がお世話になっております』
「いえいえ……」

 最初は何も変わらず世間話を始めて来る美里さん。

 その間に雄介や和也達は食べ終えた食器を流し台の方へと運んでいた。 雄介は俺のも運んでくれていたのである。

『ねぇ! 吉良先生……今度、同性同士でも結婚が出来る様になったんですってね!』

 ……あ、そうだった。 寧ろ、その事については今みんなで話合ってる事でもあるし、ニュースでもやっていたのだから美里さんが知っていてもおかしくはないだろう。

『……で、吉良先生は雄介と結婚するつもりあるの!?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

処理中です...