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ー鼓動ー100

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 本当に雄介は好きになったのが俺で良かったのであろうか? そう言う事っていうのは本当は女性に言って上げた方がいいんじゃないかと俺は思う。

 そこで俺は……

「な、本当にお前は俺でいいのか?」

 その質問に雄介の方は目を見開いてまで俺の事を見上げて来る。

「……へ? 何言うてるん?」
「えー、うーん……だからさ……本当にこのままずっと恋人っていうのは俺でいいのかな? って思ってさ」
「そんなん決まっておるやんか、もう、俺は望以外の人は絶対に好きになる事はないってなっ!」

 そう強く俺の方を向いて言ってくる雄介に嘘偽りなんて事は無さそうだ。

 寧ろ聞いた俺の方がバカみたいに思えてしまったからだ。

「ゴメン、そういう意味で聞いた訳じゃないんだけどさ。 なんていうの? ん……その、雄介って、男としてカッコいいって言うのかな? だからさ、俺の方が申し訳ないって思えてくるっていうのか」
「それこそ何言うてるん!? って感じになってくるんやけどな。 そこは、俺が望の事を好きになったんやから、望がそこ悲観するとこじゃないんやないの?」
「え? あ、まぁ、それもそうだよな?」

 やっぱ、俺、変な事、雄介に聞いてたのかもしれねぇよな。

「あのさ、最初、雄介は俺に一目惚れだったんだろ? 何処を好きになったんだ?」
「一目惚れって言うのは、見た瞬間から好きになったって事やで、せやから、それを一目惚れって言うねんやろ? んー、だからな、何処を好きになったっていう訳やないと思うねんなぁ?」
「あ、そっか。 もう、俺を見た瞬間から好きになってたっていう事なんだもんな」

 少し俺の言葉に呆れている雄介が少し可愛く見えてしまっているのは気のせいであろうか。

「あ、いや……その……俺が恋愛不足でゴメン」
「あ、いや……そういう事じゃないと思うねんな。 分からない事に関しては俺が教えるし。 ま、そういう俺も恋愛不足だけどな。 そうそう! 俺は望でまだまだ二人目やったしなぁ」
「ぁあ! 消防時代に居たって言ってたっけ?」
「でも、それは……俺から好きになったっていう訳じゃなくてな、相手から告白して来たっていうだけであって、好きになったっていう訳でもなかったような?」
「それでも、そいつとはシたんだろ? そういう事ってさ、相手の事好きじゃないと出来なくないのか?」
「え? あ、それは、どうなんやろ? え? あ、うーんと……そん時っていうのは、女性不足してシたくれシたくて……っていう時期やったからなぁ、そこっていうのはホンマ周りは男性しかおらんかったしな。 その……処理のはけ口みたいなもんやったし」
「それは、流石に失礼なんじゃねぇのか? そいつは雄介の事が好きでやらせてくれたんだろ?」
「え? あ、まぁ」
「それに、その人って、前に死んだって言ってなかったか?」
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