96 / 877
ー鼓動ー96
しおりを挟む
しかし本当に都心部のビルというのは高い。 どのビルもどのビルも首を上げて見上げないと見れない程の高さなのだから。
そして本当に東京というのは暑い。
歩いているだけで次から次へと汗が吹き出てしまっているのだから。
そして意識して見ていると本当にこの地には沢山のカラオケ屋が並んでいる。
「……って、雄介、どこにカラオケ屋にするんだよ。 沢山あるみたいなんだけどさ」
「あ、あー、せやね。 別に俺の方はカラオケ屋に指定の場所があるっていう訳じゃないしな」
「んじゃあ、何処でもいいって事なんだろ?」
「そういう事になるわぁ」
「じゃあ、この目の前にあるカラオケ屋でいいんじゃねぇ?」
そう言うと俺は目の前にあるカラオケ屋の前で立ち止まる。
「ほな、ここにしようか?」
そう決めると、俺と雄介はそのカラオケ屋に入って行くのだ。
店に入ると会員証の提示を求められたのだが、俺達がそんな物を持っている訳でもなく、雄介は仕方なく作っていた。 そして部屋へと向かう俺達。
俺的には全くもって人生の中でカラオケ屋という場所には行った事がなく、当然初めて来た場所なのだから辺りをキョロキョロと見渡してしまう。
「わりと狭いんだな」
「まぁ、個室だし、歌えればええ訳やしなぁ、なんやろ? 都会のビルの中にあるカラオケ屋だから狭いのはしゃーないって所なんかな?」
そう言いながら雄介は知ったようにソファへと腰を下ろすのだ。
「それでも暗くねぇ?」
「暗いのか? っていうのは分からへんけど、まぁ、多少位やったら明るくする事は出来んで」
そう言って雄介は照明を明るくしてくれたようだ。
「あ、そこにあったのか?」
照明の調節するボタンはどうやらドアの近くにあったらしい。
「まぁ、カラオケっちゅうもんは、部屋の中っていうのは何処もかしこも似たような所なんやって。 で、望は何か歌うんか?」
「ん? 俺は歌わないかな? だってさ、最近の曲も昔の歌も全く俺は知らねぇしさ」
「ほな、俺が歌うっていうだけでええか?」
「え? あ、雄介は歌えるんだったら歌ってもいいけど……ってか、今まで雄介が歌う姿とか歌ってるとことか聞いた事も見た事もねぇんだけ、だから、聞いてみたいっていうのはあるんだけどさ」
「ほな、少しだけな。 だって、望は歌わないんやったら、望がつまらなくなってまうやろ?」
「それはどうなんだろ? 雄介が上手かったら、ずっと聞いてられるんじゃねぇのかな?」
「……へ? そうなのかもしれへんけど……流石に二時間も三時間も歌ってもうたら声が出なくなってまうわぁ」
「あ、流石にそうだよな」
「それに、俺はちょっと歌えればええわけやしな」
「なら、ここに来た意味がねぇじゃんか」
その俺の言葉に雄介は困ったような表情をしていた。
「ん……まぁ、ええわぁ……とりあえず、少し俺が歌ってから考えよ」
そう言うと雄介はリモコンを取るのだ。
そして本当に東京というのは暑い。
歩いているだけで次から次へと汗が吹き出てしまっているのだから。
そして意識して見ていると本当にこの地には沢山のカラオケ屋が並んでいる。
「……って、雄介、どこにカラオケ屋にするんだよ。 沢山あるみたいなんだけどさ」
「あ、あー、せやね。 別に俺の方はカラオケ屋に指定の場所があるっていう訳じゃないしな」
「んじゃあ、何処でもいいって事なんだろ?」
「そういう事になるわぁ」
「じゃあ、この目の前にあるカラオケ屋でいいんじゃねぇ?」
そう言うと俺は目の前にあるカラオケ屋の前で立ち止まる。
「ほな、ここにしようか?」
そう決めると、俺と雄介はそのカラオケ屋に入って行くのだ。
店に入ると会員証の提示を求められたのだが、俺達がそんな物を持っている訳でもなく、雄介は仕方なく作っていた。 そして部屋へと向かう俺達。
俺的には全くもって人生の中でカラオケ屋という場所には行った事がなく、当然初めて来た場所なのだから辺りをキョロキョロと見渡してしまう。
「わりと狭いんだな」
「まぁ、個室だし、歌えればええ訳やしなぁ、なんやろ? 都会のビルの中にあるカラオケ屋だから狭いのはしゃーないって所なんかな?」
そう言いながら雄介は知ったようにソファへと腰を下ろすのだ。
「それでも暗くねぇ?」
「暗いのか? っていうのは分からへんけど、まぁ、多少位やったら明るくする事は出来んで」
そう言って雄介は照明を明るくしてくれたようだ。
「あ、そこにあったのか?」
照明の調節するボタンはどうやらドアの近くにあったらしい。
「まぁ、カラオケっちゅうもんは、部屋の中っていうのは何処もかしこも似たような所なんやって。 で、望は何か歌うんか?」
「ん? 俺は歌わないかな? だってさ、最近の曲も昔の歌も全く俺は知らねぇしさ」
「ほな、俺が歌うっていうだけでええか?」
「え? あ、雄介は歌えるんだったら歌ってもいいけど……ってか、今まで雄介が歌う姿とか歌ってるとことか聞いた事も見た事もねぇんだけ、だから、聞いてみたいっていうのはあるんだけどさ」
「ほな、少しだけな。 だって、望は歌わないんやったら、望がつまらなくなってまうやろ?」
「それはどうなんだろ? 雄介が上手かったら、ずっと聞いてられるんじゃねぇのかな?」
「……へ? そうなのかもしれへんけど……流石に二時間も三時間も歌ってもうたら声が出なくなってまうわぁ」
「あ、流石にそうだよな」
「それに、俺はちょっと歌えればええわけやしな」
「なら、ここに来た意味がねぇじゃんか」
その俺の言葉に雄介は困ったような表情をしていた。
「ん……まぁ、ええわぁ……とりあえず、少し俺が歌ってから考えよ」
そう言うと雄介はリモコンを取るのだ。
0
お気に入りに追加
71
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる