BLR18【2】ノンケだった俺が男と初体験!ー結婚編ー

綺羅 メキ

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ー鼓動ー88

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「やっぱ、電車から見る景色と車から見る景色では大分、違うよな?」
「まぁ、電車っていうのは高架上を通ったりするもんやけど、車は高速以外では殆ど下の道を走っているもんやしな。 せやから、景色が違うように見えるんと違う?」
「あ、そう言われてみれば、そうなのかもしれねぇな」

 電車は住宅街を走り抜け都心部へと向かっているのか、段々と景色が一軒家が並ぶ街並みから高いビルが並ぶ街並みへと変わって来ている。

 東京って言ったってビルばかりが並んでいる街並みを想像するのかもしれないのだが、都心部以外の街は一軒家が並んだ街並みが多い。 ただ田舎違うのは家が密集してない所なのかもしれない。

「……って、何だか高いビルを見たのも久しぶりのような気がするな」
「ま、そこは、俺もって所かな? ほな、次の駅で乗り換えて目的地のある駅に向かおう!」
「ああ、そうだな……って、俺はそこっていうのは一回も行った事がねぇぞ!」

 そう思い出したかのように言う望。

「あ、そうやったんだっけか? 俺は、んー、何回か行った事があったかな? 和也に教えてもらってな」
「へ? 和也に教えてもらって行けたのか?」
「あ、ああ、まぁな。 俺は別に方向音痴な方では無いし、地図とか書いてもらったら行けるしな。 後、最近っていうのはネット調べれば出てくるもんやろ?」
「あ、そっか」
「……って、望ってあんまネットは利用せぇへんやろ?」
「え? あ、まぁ、だってさ、俺的には電話とメールが出来ればいいかな? って思う程度だからな、まぁ、確かにネットってあんまり利用した事がないのかもな」
「ぇえー!? って、お前いくつやねんっ!」

 と最後の方はそう小さな声で突っ込む雄介。

「って、調べ物っていうのはなかったんか?」
「んー、特には無いかな?」

 そう聞かれて俺は考えてみたものの確かに調べたいと思う事はなかったようにも思える。

「ちょ、ちょ、へ? え? 待って……ホンマに調べたい事ってないん?」
「え? そう聞かれても無いんだよなぁ?」
「ま、そうなんやろな。 今まで困った事とかっていうのは?」
「無いのかな?」
「あ、あー! そういや、前にスキーの話した時も調べたのは俺やったしな」
「あー、そう言われてみればそうだったな」
「パソコンはしっかりとネットに繋いでおるのに、ネットは使ってないんやったら意味ないやんか」
「意味無くはねぇだろ? だって、今は電子カルテとか仕事を家に持ち込んでとかメールとかっていうのもあるんだしさ」
「あ、そういう事に使ってたんか。 それやったら意味あるな」
「そういう事だ……」

 そんな事を話していると、どうやら乗換の駅へと到着したようだ。

 そこは、この路線では終点でもあるからなのか沢山の人が降りて行く。

 この街に用事がある者、乗換で利用する者、みんなそれぞれに目的を持って降車して行っているようだ。
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