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ー鼓動ー73
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「ぁあ! 雄介! 確か車はなかったんじゃねぇのか?」
「あ! そうやったなぁ。 こっから、春坂病院までって、ちょい歩くとめんどくさい距離やったなぁ?」
「まぁ、川沿いの遊歩道を歩いていけば、着くには着くんだけどさ。 ま、車の方が断然早いよな?」
「でも、実際、ないんやから仕方ないやろ……。 ほな、バスとか無いん?」
「あったような……なかったような? だってさ、ずっとこっちにいる時っていうのは、自分の車使ってたしさ」
「ま、ええから、とりあえず、調べてみない事には分からへんやろ?」
そう言うと雄介はスマホを開き調べてくれているようだ。
「ここから、五分位の所にってか……あ、ぁあ! あのスーパーの近くにあるやんかぁ!」
「ん? スーパー近くにあるバス停?」
そう言われて俺は考えてみる。
……そう言われてみればあったような気がする。
「あ! 確かにある! そこのスーパーって、わりかしでかいから利用者っていうのが多いんじゃないのかな? 道側じゃなくてスーパー側にあった気がするよ!」
「ほな、早よ、行こ! 早くしないとホンマ病院っていう所は混んでまうからなぁ」
「ああ、そうだなっ!」
俺と雄介はもう既に私服に着替えていたのだから後は春坂病院へと向かうだけだ。
今の時間帯というのは八時を過ぎている。
もう病院の事情を知っている人達はもうとっくに行っているだろう。
確かに予約している人達は居るのだが、それでも新規で来る患者さんというのはいる。 その人達は予約の合間に入ってもらうという感じなのだから。
俺達の方はスマホと財布そだけを持って表に出る。
確かにいつもは鞄を持って歩いているのだが、俺の鞄というのはビジネスバックで今の私服姿には合わないもんだから持っていくのを辞めたのだ。 こうラフな格好に合う鞄を持ってくれば良かったとさえ今更思っても仕方がないだろう。
一方、雄介というのはこう本当にラフな格好に合う鞄を持っているようで肩から片方の肩だけに掛けるというリュックがあるようだ。 勿論、それを引っ掛けて出てきていたのだから。 要はウエストポーチみたいなのだが、それを肩に掛けるという気持ち的におしゃれになったっていう感じのリュックだ。
俺達は急いで、そのバス停のあるスーパーへと向かう。 そう家を出る頃にはもうバスがバス停に着く時間だったからだ。 これを逃すと次に来るのは八時半となってしまう。 なんとしてでもこの時間のバスに乗り込みたい所だ。
バス停へと向かうと本当にギリギリだったのか、それとも朝のこの時間というのはバスが渋滞にハマってくれるからなのか、俺達は横断歩道をバスが止まっている前を通過しバス停へと到着するのだ。
「どうにかセーフやったみたいやな」
「ああ、そうだな」
そう雄介と並んで待っているとさっき見かけたバスが来る。
そして俺達はそのバスへと乗り込むのだ。
ここからバスで春坂病院まで約五分。
「……え? あれ? バスってどう運賃っていうのを払ったら良かったんだっけ?」
俺はどれだけバスを利用してなかったんだろうか。 と思う位、バスを利用してなかったのかもしれない。 今のバスのシステムが分からなくなっていたのだから。
「あれ? 望は持っておらんのか? 今、バスや電車に乗る時っていうのは、先に現金をチャージしておくカードみたいなやつ。 もしそれが無いんやったら、そこから整理券持って乗るんやで、ほんで、後から現金を払うって事でええねんって」
「あ、そっか、整理券を取るっていうシステムっていうのは思い出した。 そこは昔っから変わらない所なんだな」
そう言いながら何とか次のバス停に着く前に整理券を取っておく俺。
「あ! そうやったなぁ。 こっから、春坂病院までって、ちょい歩くとめんどくさい距離やったなぁ?」
「まぁ、川沿いの遊歩道を歩いていけば、着くには着くんだけどさ。 ま、車の方が断然早いよな?」
「でも、実際、ないんやから仕方ないやろ……。 ほな、バスとか無いん?」
「あったような……なかったような? だってさ、ずっとこっちにいる時っていうのは、自分の車使ってたしさ」
「ま、ええから、とりあえず、調べてみない事には分からへんやろ?」
そう言うと雄介はスマホを開き調べてくれているようだ。
「ここから、五分位の所にってか……あ、ぁあ! あのスーパーの近くにあるやんかぁ!」
「ん? スーパー近くにあるバス停?」
そう言われて俺は考えてみる。
……そう言われてみればあったような気がする。
「あ! 確かにある! そこのスーパーって、わりかしでかいから利用者っていうのが多いんじゃないのかな? 道側じゃなくてスーパー側にあった気がするよ!」
「ほな、早よ、行こ! 早くしないとホンマ病院っていう所は混んでまうからなぁ」
「ああ、そうだなっ!」
俺と雄介はもう既に私服に着替えていたのだから後は春坂病院へと向かうだけだ。
今の時間帯というのは八時を過ぎている。
もう病院の事情を知っている人達はもうとっくに行っているだろう。
確かに予約している人達は居るのだが、それでも新規で来る患者さんというのはいる。 その人達は予約の合間に入ってもらうという感じなのだから。
俺達の方はスマホと財布そだけを持って表に出る。
確かにいつもは鞄を持って歩いているのだが、俺の鞄というのはビジネスバックで今の私服姿には合わないもんだから持っていくのを辞めたのだ。 こうラフな格好に合う鞄を持ってくれば良かったとさえ今更思っても仕方がないだろう。
一方、雄介というのはこう本当にラフな格好に合う鞄を持っているようで肩から片方の肩だけに掛けるというリュックがあるようだ。 勿論、それを引っ掛けて出てきていたのだから。 要はウエストポーチみたいなのだが、それを肩に掛けるという気持ち的におしゃれになったっていう感じのリュックだ。
俺達は急いで、そのバス停のあるスーパーへと向かう。 そう家を出る頃にはもうバスがバス停に着く時間だったからだ。 これを逃すと次に来るのは八時半となってしまう。 なんとしてでもこの時間のバスに乗り込みたい所だ。
バス停へと向かうと本当にギリギリだったのか、それとも朝のこの時間というのはバスが渋滞にハマってくれるからなのか、俺達は横断歩道をバスが止まっている前を通過しバス停へと到着するのだ。
「どうにかセーフやったみたいやな」
「ああ、そうだな」
そう雄介と並んで待っているとさっき見かけたバスが来る。
そして俺達はそのバスへと乗り込むのだ。
ここからバスで春坂病院まで約五分。
「……え? あれ? バスってどう運賃っていうのを払ったら良かったんだっけ?」
俺はどれだけバスを利用してなかったんだろうか。 と思う位、バスを利用してなかったのかもしれない。 今のバスのシステムが分からなくなっていたのだから。
「あれ? 望は持っておらんのか? 今、バスや電車に乗る時っていうのは、先に現金をチャージしておくカードみたいなやつ。 もしそれが無いんやったら、そこから整理券持って乗るんやで、ほんで、後から現金を払うって事でええねんって」
「あ、そっか、整理券を取るっていうシステムっていうのは思い出した。 そこは昔っから変わらない所なんだな」
そう言いながら何とか次のバス停に着く前に整理券を取っておく俺。
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