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ー鼓動ー47
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完全に船は船着場へと到着し俺達は船から降りる準備を始める。
スーツケースを手にすると、いよいよ久しぶりの東京だ。
船から降りると夏の日差しが俺達の事を照りつける。 その照りつけてくる日差しを手で避けるように天に向かって翳す。 帽子でも被ってくれば良かったとさえ思うのだけど、生憎俺の場合には似合う帽子等は持ってない。 きっと雄介や和也ならキャップの帽子が似合うんだと思うのだけど、俺の場合にはきっと帽子という物は似合わないだろう。 まぁ、最近の夏というのはそんな事を言ってる場合ではないのかもしれないのだけど。 だって帽子一つで日除けが出来るのだから。
しかしこんなにも日差しが暑いもんだったんだろうか。 やはり島での生活に体が慣れ過ぎてしまったから東京の暑さに体が慣れて来てないのだから余計に暑く感じているのかもしれない。
それと久しぶりにビルとビルの合間に来て思わずそのビルを見上げてしまう。 本当に東京都心部にあるビルというのは本当に高い。 地上何階建てなんだろうか? もう下から数える事なんか出来ない位高いのだ。 いや寧ろ数えるなんて事は出来ないのかもしれない。 だって途中で目がチカチカとしてしまうからだ。 そんでもって数えていた階数も分からなくなってしまうだろう。
「いやぁ、夏ってこないに暑かったんやっけな?」
「いや少なくとも島ではこんなに暑くはなかったような気がする」
「確かにそうやったわぁー。 こんなんじゃ、今にもへばりそうやぁ」
「確かにな。 とりあえず、今はしっかり水分摂りながら家に向かうしかないよな?」
「熱中症で倒れる前にな」
「そういう事だ」
船着場から歩いて少しの所に電車に乗れる駅があるようで俺達はとりあえずその駅を目指して歩き始める。
そこから今は朔望達が住んでいる家まではまだまだ掛かる距離だ。
とりあえず駅のホームまで辿り着くと、さっきの日向に比べれば幾分か気温は低くなったものの、それでも暑さというのは変わる事はなかった。
東京の夏というのは本当に蒸し蒸しとしている。
そうカラッとではない。 どちらかというとジメっとしている暑さなのだから余計に体に堪える暑さなのかもしれない。
そしてやっとの事でホームへと電車が来る。
しかし電車に乗るのも見るのも久しぶりに感じてしまうもんだ。
たった一ヶ月東京から離れただけなのに本当に今の俺達というのは浦島太郎になった気分だ。
電車というのは、こうもなんで快適な温度が保たれているのであろうか。 それと同時に電車の揺れが心地良くなってしまうのか、たまに寝てしまう人が居る程だ。
「ふぅー、気持ち的に少し落ち着けたんかな?」
「ああ、まぁな。 ホント、こう電車って、気持ち良いんだろうな?」
「んー、せやな、気温も丁度ええ位やし、揺れも気持ちええ位やしな。 ま、俺なんかはたまに電車の中で寝てまうんやけどな」
「え? そうだったのか!? 俺は電車じゃ寝れないタイプなんだよなぁ。 なんていうのかな? 寝ちゃうと乗り過ごしとかスリとかに遭いそうでさ」
「あ……全くそういう事っていうのは考えた事なかったわぁ。 俺は欲に忠実って事なんやろな?」
そんな事を言う雄介に俺は睨むようにして雄介の事を見上げる。
「なんやねん。 何? 今の俺の言葉で『欲』って言葉に反応したんか? 欲って言ってもなぁ、睡眠欲の方やで」
「あ……」
スーツケースを手にすると、いよいよ久しぶりの東京だ。
船から降りると夏の日差しが俺達の事を照りつける。 その照りつけてくる日差しを手で避けるように天に向かって翳す。 帽子でも被ってくれば良かったとさえ思うのだけど、生憎俺の場合には似合う帽子等は持ってない。 きっと雄介や和也ならキャップの帽子が似合うんだと思うのだけど、俺の場合にはきっと帽子という物は似合わないだろう。 まぁ、最近の夏というのはそんな事を言ってる場合ではないのかもしれないのだけど。 だって帽子一つで日除けが出来るのだから。
しかしこんなにも日差しが暑いもんだったんだろうか。 やはり島での生活に体が慣れ過ぎてしまったから東京の暑さに体が慣れて来てないのだから余計に暑く感じているのかもしれない。
それと久しぶりにビルとビルの合間に来て思わずそのビルを見上げてしまう。 本当に東京都心部にあるビルというのは本当に高い。 地上何階建てなんだろうか? もう下から数える事なんか出来ない位高いのだ。 いや寧ろ数えるなんて事は出来ないのかもしれない。 だって途中で目がチカチカとしてしまうからだ。 そんでもって数えていた階数も分からなくなってしまうだろう。
「いやぁ、夏ってこないに暑かったんやっけな?」
「いや少なくとも島ではこんなに暑くはなかったような気がする」
「確かにそうやったわぁー。 こんなんじゃ、今にもへばりそうやぁ」
「確かにな。 とりあえず、今はしっかり水分摂りながら家に向かうしかないよな?」
「熱中症で倒れる前にな」
「そういう事だ」
船着場から歩いて少しの所に電車に乗れる駅があるようで俺達はとりあえずその駅を目指して歩き始める。
そこから今は朔望達が住んでいる家まではまだまだ掛かる距離だ。
とりあえず駅のホームまで辿り着くと、さっきの日向に比べれば幾分か気温は低くなったものの、それでも暑さというのは変わる事はなかった。
東京の夏というのは本当に蒸し蒸しとしている。
そうカラッとではない。 どちらかというとジメっとしている暑さなのだから余計に体に堪える暑さなのかもしれない。
そしてやっとの事でホームへと電車が来る。
しかし電車に乗るのも見るのも久しぶりに感じてしまうもんだ。
たった一ヶ月東京から離れただけなのに本当に今の俺達というのは浦島太郎になった気分だ。
電車というのは、こうもなんで快適な温度が保たれているのであろうか。 それと同時に電車の揺れが心地良くなってしまうのか、たまに寝てしまう人が居る程だ。
「ふぅー、気持ち的に少し落ち着けたんかな?」
「ああ、まぁな。 ホント、こう電車って、気持ち良いんだろうな?」
「んー、せやな、気温も丁度ええ位やし、揺れも気持ちええ位やしな。 ま、俺なんかはたまに電車の中で寝てまうんやけどな」
「え? そうだったのか!? 俺は電車じゃ寝れないタイプなんだよなぁ。 なんていうのかな? 寝ちゃうと乗り過ごしとかスリとかに遭いそうでさ」
「あ……全くそういう事っていうのは考えた事なかったわぁ。 俺は欲に忠実って事なんやろな?」
そんな事を言う雄介に俺は睨むようにして雄介の事を見上げる。
「なんやねん。 何? 今の俺の言葉で『欲』って言葉に反応したんか? 欲って言ってもなぁ、睡眠欲の方やで」
「あ……」
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