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13話 ※玩具、指

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「ちょ、京平さん……それ……っ……キツっ……ぃん!」

 そう痛みで顔を歪ませる諒馬。

「これで痛がっていたら、私のなんか到底、君の中には入らないよ……。 大丈夫、私が痛くないようにして上げるからね……」

 そう甘く低い声で囁くように諒馬に言う京平。 その京平の言葉と行動に顔を真っ赤にしたのは諒馬だ。

 本当に京平の声や言葉というのは、体の中からゾクリとするような甘くて低い声で、諒馬の場合、今日はネコの気持ちでやっているからなのか、体中にその声が響いているようにも思える。 体を一瞬ゾクゾクとさせた位なのだから。

 そして部屋内にはローションのくちゅくちゅという音が響き渡り始めるのだ。 今京平は玲音と諒馬の中に指を挿れているのだから、こうバラバラな動きをする指はそれぞれ異なった音を響かせ、完全に聴覚をも刺激しているだろう。

 諒馬も玲音も勝手になのであろうか、自然と腰が動いて来ているようにも思える。 そうブリッジのような感じで腰までも上げてしまっているのだから。

「え? あ……ちょ、ぁん! き、気持ちいいんっ!」

 諒馬の方は今日ネコの気持ちでいるのか、そう素直に言うのだ。 もしかしたら今日の諒馬というのはキャラになりきっているのかもしれない。

「きょ、京平さんっ! もう! もう! イきたいんですけどー!」
「流石に玲音ちゃん、それは早くない? だって、まだ、君の中には玩具すら入ってないんだけどな……」

 その言葉で玲音は思い出したのか、「あっ!」という表情をし、

「ですよねぇ? じゃ、僕の方も中に玩具挿れた方がいいですか?」
「そうだよねぇ? そうじゃないと諒ちゃんと公平な感じにならなくない?」
「ですよねぇ……。 じゃあ、その玩具を京平さんに挿れて貰うっていうのはダメですかね?」

 その玲音からの提案に一旦二人の中から指を抜き、顎に手を当てると天井へと視線を向け考え始める京平。

 それだけでも諒馬の方は一旦呼吸を整える事が出来たのであろう。 腰を一旦落とした位なのだから。 だからといって中に入っている玩具を抜かれた訳ではない。

 寧ろ、京平が離れる時には、諒馬の中に入っている玩具のスイッチを入れたのだから。

「ぁああんっ! ちょ、スイッチっ! んん! 切ってっ! 中でビクビクって……玩具がっ! 動くってっ!」

 動く玩具に合わせてなのか、諒馬の体が跳ねるかのようにビクビクとし始める。 だが、京平はある事を思い付いたのか、急に諒馬の中に入っている玩具を抜くのだ。

「ひゃあああん!」

 急に玩具を抜かれた諒馬というのは、更に体を大きく跳ねらせるてしまっていた。 意外にも玩具というのは抜く時の方が感じてしまうもんだ。
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