411 / 469
女装ー82
しおりを挟む
未来は龍から注文を受けて裏方へと回って来ると、飲み物を入れて再び龍の元へと向かうのだ。
「僕からのラブラブジュースになりまーす」
そう言い龍の前へと持って来た飲み物を置く未来。
本当に側から見てもあの二人というのはラブラブな関係に見えて来る。
そんな熱々カップルに軽く息を吐いた直後に、司はある人物に声を掛けられるのだ。
「神田君……ため息なんか吐いちゃって、どうしたんだい?」
司がその声がした方へと視線を向けると、何でか白衣姿の純一が目に入って来るのだ。
「じゅ、純ちゃ……ん? え? え? どうして純ちゃ……あー、速水先生までそんな姿で?」
これはあくまで文化祭なのだから、普通は生徒メインで考えて出し物を出すというのが目的なんだろうが、何故か純一までコスプレをしていたのだから司が驚くのも無理ないだろう。
「いいじゃないかぁー。 私だって、文化祭というイベントに参加したかったんだからねぇ」
とは言うものの、司のクラスの出し物というのは女装喫茶だ。 白衣姿というのは微妙な所ではないんだろうか。 とツッコミたい所なのだが、流石に司では突っ込めないのかもしれない。
しかし純一のその白衣姿というのは似合い過ぎる。 寧ろ、純一の双子の弟である純二が純一と瓜二つの顔をして白衣姿なのだから当然純一にも似合うという事なのであろう。
いや、司からしてみたら純一は恋人になるのだから、こう恋人目線になると余計にかっこよく見えてしまうのだから、きっと司の場合には今日の純一の姿というのはよりカッコよく見えているのかもしれない。
「それに、神田君がピンクナースなら、私が白衣姿で間違いないだろ?」
その純一が言い事が分かったのか吹き出してしまう司。
確かに純一の言う通りだからだ。
今は学校内で、司と純一の関係というのは生徒と教師なのかもしれないのだが、プライベートでは恋人同士。 だから純一はナース姿に関係のある白衣姿にしたという事なのであろう。
「司……」
さっきまで苗字呼びで呼んでいた純一なのだが、少し司の身長に合わせて純一は司の名前を呼ぶと、司の耳そばで、
「司は午後からは空いてるんだろ? なら、この格好で一緒に行動しないかい?」
いきなり耳側でそう言われて顔を真っ赤にさせるのだ。 そして純一の方に視線を向ける司。
「今、何て言ったか? って……。 司とその格好で一緒に文化祭回りたいな。 って言ったんだけど」
「え? はぁ? はぁああいい?」
「そんな反応をするって事は、今の言葉の意味が分からないって事かな?」
その純一の言葉に司は手と首を交互に振るのだ。
そう司は十分に純一が言ってる事を分かっているのだが、ただ純一がその格好のままで文化祭を回るという意味が分からないだけだ。 別に文化祭を回るだけなら、そのナースの格好で回る必要はないのだから。
「僕からのラブラブジュースになりまーす」
そう言い龍の前へと持って来た飲み物を置く未来。
本当に側から見てもあの二人というのはラブラブな関係に見えて来る。
そんな熱々カップルに軽く息を吐いた直後に、司はある人物に声を掛けられるのだ。
「神田君……ため息なんか吐いちゃって、どうしたんだい?」
司がその声がした方へと視線を向けると、何でか白衣姿の純一が目に入って来るのだ。
「じゅ、純ちゃ……ん? え? え? どうして純ちゃ……あー、速水先生までそんな姿で?」
これはあくまで文化祭なのだから、普通は生徒メインで考えて出し物を出すというのが目的なんだろうが、何故か純一までコスプレをしていたのだから司が驚くのも無理ないだろう。
「いいじゃないかぁー。 私だって、文化祭というイベントに参加したかったんだからねぇ」
とは言うものの、司のクラスの出し物というのは女装喫茶だ。 白衣姿というのは微妙な所ではないんだろうか。 とツッコミたい所なのだが、流石に司では突っ込めないのかもしれない。
しかし純一のその白衣姿というのは似合い過ぎる。 寧ろ、純一の双子の弟である純二が純一と瓜二つの顔をして白衣姿なのだから当然純一にも似合うという事なのであろう。
いや、司からしてみたら純一は恋人になるのだから、こう恋人目線になると余計にかっこよく見えてしまうのだから、きっと司の場合には今日の純一の姿というのはよりカッコよく見えているのかもしれない。
「それに、神田君がピンクナースなら、私が白衣姿で間違いないだろ?」
その純一が言い事が分かったのか吹き出してしまう司。
確かに純一の言う通りだからだ。
今は学校内で、司と純一の関係というのは生徒と教師なのかもしれないのだが、プライベートでは恋人同士。 だから純一はナース姿に関係のある白衣姿にしたという事なのであろう。
「司……」
さっきまで苗字呼びで呼んでいた純一なのだが、少し司の身長に合わせて純一は司の名前を呼ぶと、司の耳そばで、
「司は午後からは空いてるんだろ? なら、この格好で一緒に行動しないかい?」
いきなり耳側でそう言われて顔を真っ赤にさせるのだ。 そして純一の方に視線を向ける司。
「今、何て言ったか? って……。 司とその格好で一緒に文化祭回りたいな。 って言ったんだけど」
「え? はぁ? はぁああいい?」
「そんな反応をするって事は、今の言葉の意味が分からないって事かな?」
その純一の言葉に司は手と首を交互に振るのだ。
そう司は十分に純一が言ってる事を分かっているのだが、ただ純一がその格好のままで文化祭を回るという意味が分からないだけだ。 別に文化祭を回るだけなら、そのナースの格好で回る必要はないのだから。
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
男女貞操逆転世界で、自己肯定感低めのお人好し男が、自分も周りも幸せにするお話
カムラ
ファンタジー
※下の方に感想を送る際の注意事項などがございます!
お気に入り登録は積極的にしていただけると嬉しいです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あらすじ
学生時代、冤罪によってセクハラの罪を着せられ、肩身の狭い人生を送ってきた30歳の男、大野真人(おおのまさと)。
ある日仕事を終え、1人暮らしのアパートに戻り眠りについた。
そこで不思議な夢を見たと思ったら、目を覚ますと全く知らない場所だった。
混乱していると部屋の扉が開き、そこには目を見張るほどの美女がいて…!?
これは自己肯定感が低いお人好し男が、転生した男女貞操逆転世界で幸せになるお話。
※本番はまぁまぁ先ですが、#6くらいから結構Hな描写が増えます。
割とガッツリ性描写は書いてますので、苦手な方は気をつけて!
♡つきの話は性描写ありです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誤字報告、明らかな矛盾点、良かったよ!、続きが気になる! みたいな感想は大歓迎です!
どんどん送ってください!
逆に、否定的な感想は書かないようにお願いします。
受け取り手によって変わりそうな箇所などは報告しなくて大丈夫です!(言い回しとか、言葉の意味の違いとか)
作者のモチベを上げてくれるような感想お待ちしております!
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
天国地獄闇鍋番外編集
田原摩耶
BL
自創作BL小説『天国か地獄』の番外編短編集になります。
ネタバレ、if、地雷、ジャンルごちゃ混ぜになってるので本編読んだ方向けです。
本編よりも平和でわちゃわちゃしてちゃんとラブしてたりしてなかったりします。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる