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女装ー40

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 夜の学校というか生徒達が帰った学校というのは明かりが点いているのにも関わらず、暗く感じるのは気のせいだろうか。

 それに歩く音までも静かな廊下に響き渡る。

 司の教室から少し歩いた先に生徒用のトイレがある。

 純一は片手でトイレのドアを開けると、先に司をトイレに入れ自分も後から入るのだ。

「これで、やっと学校で二人きりになれたね?」
「……って、本当に俺はトイレだけだったのに、速水先生は付いて来んの?」
「私も神田君……いや、司と同じ理由だからだよ」

 わざとなのか純一は急に司の名前を恋人同士の時の名前で呼ぶのだ。

 司は少し疑いながらも便器へと向かう。 だが司には違う意味でもトイレに来ていた。 一度、勃ち始めたら時間が経たなければ、治まらないものを逆に出してしまおうと思って来た筈なのに、純一が居るのではその行為も出来ない。 だからと言って勃たせたまま寮に向かうのも恥ずかし過ぎる。

 司が便器に向かった後に純一も便器に向かう。

 男性用トイレとは何で女性用トイレのように個室に分かれてないのかと、司は思う。

 少し覗けば隣りの人がしているとこが見えてしまうという事だ。

 司はあまり覗かないが純一の視線が気になって仕方がない。

 司は見られないように体を少し前屈みをしながらするのだ。

 トイレは何とかなる。 だが少し勃っているモノは何とかならないのが現状だ。
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