【BLR18】平凡な俺が男子校ではモテモテ☆男子校パラダイス【完結】

思い出ー71

『ただの男にとっての生理現象だから』

　と言っていたのを思い出す。

「あー、あん時、僕は初めてイっちゃったんだよなぁ。　って、僕のを最初に加えてイかせたのは結城！？　つーか、仕える奴でも、そんなことするもんなのかなぁ？」

　未来は頭をガシガシと洗いながら、頭を傾げる。

「やっぱ、普通はしないよなぁ。　しかし、初めてイった時は突然過ぎて、気持ち良かったんだっけかなぁ？　でも、次の瞬間何も考えられなかった気がするなぁ」

　未来はお風呂から上がると、ドライヤーを頭に当て乾かす。

「そういやぁ、家に居る時はいつも結城がドライヤーで僕の髪の毛乾かしてくれたなぁ。　今はもう一人で出来るけどさぁ」

　本当に結城は朝から晩までずっと未来の傍に居たような気がする。　未来が『寂しい』と言えば、ずっと付き添って朝まで未来の傍で寝ていた結城。

　未来が目を覚めれば、その気配に気付いて結城も目を覚ます。　それで優しい笑顔で『おはようございます』って言っていた。

「結城か……」

　未来は再び執事の名前を言うと、布団へと横になる。

　今日は隣りは司はいない。　だから本当に静かで寮の横を通る車の走る音までハッキリ聞こえて来るのだ。

　それ位ならいいが今日は嫌なことに風が強い。

　風が吹く度に窓を叩く音が未来の耳に入って来る。

　一人寝に慣れてない未来。　その風の音さえも何か外に居そうで怖いのだ。