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思い出ー11
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「龍……ゴメン……。 いきなり、こんなことに巻き込ませて……」
「いや、気にしてはないさ。 俺はお前が財閥のぼっちゃんだってことは知っているしな。 お前がどこのどいつだってのはどうでもいいことだ。 俺が好きなのはお前だけなんだからさ」
本当に好きな人の言葉とは何故にこんなに心に響くのだろうか。 未来は龍の言葉にいつもの自分を取り戻し、まだ立っている龍を抱き締める。
「やっぱ、僕は龍のことが好き。 絶対離さない! 僕が高校卒業して、財閥の跡継ぎになったら、龍を僕の秘書とかの地位とかで働かせる。 それで、ずっと一緒にいて……僕の跡継ぎはいない状態だから、誰かを養子に貰う。 ……で、龍と一緒にその子を育てる。 それでいい?」
「俺は別にいいんだけど、未来んとこは困るんじゃないのか?」
「そこは僕が親達を説得させるから」
「ああ、まぁ、そういう事ならな……」
未来は普段、普通というかおちゃらけキャラみたいに見えるが一応、将来のことを考えていたりしているのだろう。 それは学校で財閥の息子だということを悟られない為の自己防衛手段だからなのかもしれない。
もし未来が財閥の息子だと学校中に知れ渡れば、先輩、後輩関係なく、みんなが頭を下げ、まともな友達が出来ないと分かっているからなのかもしれない。 そうそれは中学の時に既に学んで来たことだからだ。
中学の時、毎日のように執事に学校まで送ってってもらいって、帰りも友達と遊べずに車で迎えに来てもらい家に帰るということだけを繰り返していた。 そして、そんな車で毎日送り迎えを繰り返していると自然と生徒達には目に入ってしまうのだろう。 だから上辺だけの友達は沢山出来たが、それはあくまで上辺だけ普通の男の子達とは違う扱いを学校でもされていたからだ
。
例えば、休み時間にみんなが教室内で野球ゴッコみたいなのを始めて、未来はやってみたくて声を掛けるのだが、入れてもらえなかった。
「いや、気にしてはないさ。 俺はお前が財閥のぼっちゃんだってことは知っているしな。 お前がどこのどいつだってのはどうでもいいことだ。 俺が好きなのはお前だけなんだからさ」
本当に好きな人の言葉とは何故にこんなに心に響くのだろうか。 未来は龍の言葉にいつもの自分を取り戻し、まだ立っている龍を抱き締める。
「やっぱ、僕は龍のことが好き。 絶対離さない! 僕が高校卒業して、財閥の跡継ぎになったら、龍を僕の秘書とかの地位とかで働かせる。 それで、ずっと一緒にいて……僕の跡継ぎはいない状態だから、誰かを養子に貰う。 ……で、龍と一緒にその子を育てる。 それでいい?」
「俺は別にいいんだけど、未来んとこは困るんじゃないのか?」
「そこは僕が親達を説得させるから」
「ああ、まぁ、そういう事ならな……」
未来は普段、普通というかおちゃらけキャラみたいに見えるが一応、将来のことを考えていたりしているのだろう。 それは学校で財閥の息子だということを悟られない為の自己防衛手段だからなのかもしれない。
もし未来が財閥の息子だと学校中に知れ渡れば、先輩、後輩関係なく、みんなが頭を下げ、まともな友達が出来ないと分かっているからなのかもしれない。 そうそれは中学の時に既に学んで来たことだからだ。
中学の時、毎日のように執事に学校まで送ってってもらいって、帰りも友達と遊べずに車で迎えに来てもらい家に帰るということだけを繰り返していた。 そして、そんな車で毎日送り迎えを繰り返していると自然と生徒達には目に入ってしまうのだろう。 だから上辺だけの友達は沢山出来たが、それはあくまで上辺だけ普通の男の子達とは違う扱いを学校でもされていたからだ
。
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