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 その純一の言葉に司は頭にハテナマークを浮かべる。

「……綺麗なものって?」
「それは乗ってからのお楽しみ……ってな訳で君は左側の席がいいかな?」

 純一はそう言うと司と乗り場を交代して、ジェットコースターへと乗り込む。

 全員が乗り込んだジェットコースターは発車の合図と共にゆっくりと登り坂を音を立て登って行く。

 周りの景色が少しずつ小さく見えて来る中、半分と少し上がったとこからは太陽の光りをキラキラと反射させる大きな湖が見えて来るのだ。

 湖の周りは緑色をした木々に囲まれ自然の豊かさが伺える。 自然が作り出した景色。 それは確かに人工で作り出した景色よりも綺麗に見える。

「本当、純ちゃんの言う通り綺麗な景色だね」

 そう感動するのも束の間コースターは一気に下り坂を下り、もう周りの景色をゆっくりと眺めることは出来ない位にスピードを上げ乗っている客達は悲鳴を上げるのだ。

 コースターはあっという間に三連ループを抜け静かな音を立て元いた場所へと戻って来る。

「はぁー、もー、終わってしまったのかー」

 そう残念そうに言う司。

「ジェットコースターとはそんなもんでしょう?」

 純一は司にそう言うと司の手を取りジェットコースターを降り始める。

「んじゃ、また、後で乗ろうな!」

 そう笑顔で言う司にやはり純一は負けそうになったようだ。 そこは惚れた弱みとでも言うのだろうか。

 純一も笑顔になると司の頭をポンポンと撫で、
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