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「アソコに見えてるから、アソコに行けばいいじゃないの?」

 そう司は左側に見えているジェットコースターを指差し言う。

 確かにあれだけ巨大な遊技であるジェットコースターは見えているが司が行っている道でいいのであろうかと、純一は心配になる。

 確か司は極度の方向音痴だったハズだ。

 純一は司に追いつくと今度はしっかりと司の手を握る純一。

「さっき貰った園内地図を見せてご覧」

 純一にそう言われて司は純一にその地図を渡す。

 純一は司が言っている場所を確認するのだ。

「こっちで合ってるみたいだね」

 そう言うと純一は司の腕を引き目的場所に急ぐ。

 休日だというのに嘘みたいに人が少ない遊園地。 ジェットコースターも一番人気のハズなのに、もう次には乗れる状態だ。

 先程まで純一が先頭になり歩いていたがジェットコースターの入口まで来ると、司が純一の腕を引きフリーパスを見せて入って行く。

「なんだー! 人少ないんだねぇ。 こないに待ち席があるのに人が居るんは一番前だけやん」

 流石はまだ子供だけあるのであろうか、司は今思ったことをストレートに言うのだ。

「昔は人気があったんだけどねぇ」

「ん? 純ちゃんは前にここに来たことがあるの?」
「ああ、まぁね。 昔は三連ループが売りだったとこだったんだけど、今は何処でも当たり前になったからね」

 その純一の言葉に司は納得すると、もう順番が回って来たジェットコースターへと乗り込む。

「司、後ここのジェットコースターはね。 上に上がると凄い綺麗なのが見えるんだ」
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