【BLR18】平凡な俺が男子校ではモテモテ☆男子校パラダイス【完結】

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　今の季節、疾うに海水浴シーズンは終わっていて、あの賑やかさは今の海にはない。　ただ波が静かな音を立てているだけだ。

　純一も砂浜を歩き司が居る近くまで行く。

「じゃ、海に来て良かったのかな?」
「そうですね。　なんだろ？　海って、こないに気持ちいい場所やとは思ってなかったですよ」
「喜んでくれたなら、良かったかな？」

　そう純一も司に向かい笑顔を向ける。

「もうちょっと早かったら、海に入れたんだけどねー。　来年の夏。また、来れたらいいね」
「うん！　また、来たい！　って言いたいけどー……俺、泳げないんですけどー」

　今度、司は笑顔から一変し、寂しそうな悔しそうな顔をするのだ。

「心配しなくても大丈夫。　私が教えて上げるからね」

　純一はそう言うと、司の体を片手で引き寄せる。

「ホンマに俺、泳げないんですけどー。　本当にそんな俺でも泳げるようになるのかな？」

　司は引き寄せられた腕の中から純一の顔を心配そうに見上げる。　そんな司に気付いたのだろう純一は純一より低い司の視線に合わせると、

「何とかなるのかな？　まぁ、最悪、司は浮き輪になってしまうかもしれないけどね」

　そう純一はクスクスと冗談っぽく司に言う。

「そ、それはホント勘弁でしょー。　来年こそは泳げるようになるし」

　司は純一の腕の中で力強く誓い、グッと拳を握るのだ。