【BLR18】平凡な俺が男子校ではモテモテ☆男子校パラダイス【完結】

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「司、着いたんだけど……？」

　その純一の声に司はやっと反応したのだろう。　ゲームを一旦止めて周りをキョロキョロと見渡すのだ。

「……ここは？」
「海だけど」

　見れば分かる通りなのにも関わらず、司は何故か純一に聞いてしまっていた。

　でも二人が車に乗ってから久しぶりの会話かもしれない。

「何で海なの？」
「最初に君が行きたい場所を指定してくれなかったからだろ？　だから、私が行きたい場所になってしまったんだけどね。　嫌だったかな？」
「んー……」

　何でか司は考えると、車の窓の外に見える景色を見渡し始める。

　先程までは海と空そして砂浜はよく見れなかったが、今はよく見えているようだ。

　今日は快晴で雲一つ無い青空、その中に地球を優しく照らす太陽。　太陽はまだ一番上にはきてはいないが、海を照らし光りを反射させ海はその太陽の光りでキラキラと輝かせていた。

「海って初めて見たなー。　テレビとかなら見たことあるのだけど、小さい頃にも連れて行ってもらえなかったし、親父が小さい頃に海で溺れたことがあって、連れて行ってもらえなかったんだよね」

　司は目をキラキラとさせ車から降りると砂浜を歩き始める。

「海って、すんごい広いんだなー！」

　そう笑顔で純一に顔を向ける司。

「ああ、そうだね」

　純一は無邪気に笑う司の姿が好きだった。　まだ高校生なのだからあどけないというのか大人みたいな愛想笑いとかではない。　純粋に喜怒哀楽を表すとこが出来る所が好きだったりする所だ。　司の場合は本当に喜怒哀楽が激しい。　それを体にまで表す姿が純一には微笑ましい姿だった。

　司は砂浜を歩き波の傍まで行っていた。

　波が岸まで押し寄せ音を立てる。