【BLR18】平凡な俺が男子校ではモテモテ☆男子校パラダイス【完結】

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「これ？」

　司はやっと口を開けると純一に渡されたゲームの籠の中からソフトを選び始める。

「やってていいからね」
「ホンマにいいの！？　うっわぁー！　すっごい！　やりたいのが沢山あるじゃんかー」

　司のいつもの声を聞いて純一は安心したような笑みを浮かべると、車の運転に集中する。

　司は自分がやりたいのが見付かったのだろう。　笑顔になってゲームを始めていた。

　まだ二人は会ってから一週間しか経っていない。　だから、まだ互いのことが分かっていないと言った方がいいだろう。

　でも今ので純一にとって司が好きな物が一つ分かった。　今はもう司は先程の暗そうな顔とは違い笑顔でゲームに夢中になっていたのだから。

　純一は司のその姿を窓の縁に右肘を置き片手で運転をし眺めていた。

　そして純一は一言。

「ゲームは楽しいかい？」

　そう純一が聞いても司はゲームに夢中なのであろう。　またもや返事はなかった。

　純一は仕方なく、もう一本タバコに火を点け、その煙を吸い込むと窓の外へと煙を吐き出す。

　今日は雲一つ無い青空が広がっていた。

　今は九月下旬。　季節は夏から秋に変わろうとしていて、まだまだ昼間は暑いが夜は少し長袖が必要な位な季節だ。

　だから今日の純一は中に黒色のTシャツにし、その上に黒色のジャケットを羽織り下はGパンの青という教師をしている時とはちょっと違う格好で今日の司とのデートに臨んでいたようだ。

　流石に身長差、年齢差は縮めることは出来ないのだから、純一の方が若者らしい格好をした方がいいだろうと思った結果が今日の純一の格好だ。

「よっし！　勝った！」