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 純一は顔を出さない司に痺れを切らして、司が被っていた布団を剥ぐと、

「司……忘れていたよ。 そんなことをする前にこっちが先だったよね?」

 純一は司の顔を天井に向かせると純一は司の目の前で眼鏡を外し再び甘い声で司にこう言うのだ。

「目閉じて……」

 その声でさえ司の体は今にも崩れそうだったが、何故だか純一の声に従うとゆっくりと司は瞳を閉じる。

 そして純一も司が完全に目を閉じたのを確認すると、ゆっくりと唇を重ねるのだ。

 二人にとって恋人同士になってからのファーストキスになったようだ。

 そして純一は名残惜しそうに司の甘く熱い唇から離れる。

「君は本当に私でいいのかな?」

 そう確かめるように聞く純一は切なそうな笑顔なような心配そうな顔をしながら司の顔を見つめるてくる。

「先生だけなんだろ? 俺のこのドキドキを治してくれるのはさ……なら、俺には先生しかいないんだったら……それで、いいから」

 司はそう言うと自分が言った言葉が相当恥ずかしかったのだろう。 顔を赤くし再び布団の中へと潜ってしまう。

「そうか……」

 司からそんな言葉を聞いて純一は安心した顔をすると司の頭を再び布団の上から撫でるのだ。
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