【BLR18】平凡な俺が男子校ではモテモテ☆男子校パラダイス【完結】

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　弓道室は本当に涼の言った通りに寮の反対側にあった。　一階は弓道室で二階は剣道室、そして三階には柔道室があるらしい。

　その建物全体が武道部になっているという事だ。

　司は弓道室に入って今日は見学だけということもあってか弓道部の部活内容を見学だけしている。

　まずは体をほぐす為に準備運動をし、それから弓を握り練習を始める。

　部員数はかなり多いようだ。　一年生から三年生まででざっと見ただけで合計五十名はいるのかもしれない。

　多分、この部に入っている一部は純一への憧れという不純な動機もあるのであろう。　だからあまり人気の無さそうな部活なのに部員が沢山いるということだ。

　司は見学をしていて、弓道部の一部の人間の目が純一の事を見ながらキラキラとさせている。

　その中の一人が純一のことを憧れの目ではなく睨むような瞳で見ていた。

　それは何でだろうか？　司は不思議に思いながら、その男の子の顔を見ていると、ある出来事が頭に浮かぶのだ。

　そう昨日の朝起きた出来事を思い出したようだ。

　確か、その時に目撃をしたのが、今、純一のことを睨んでいる子だった気がする。

　司がそう思っていると、純一が見本をやるようだ。

　純一は静寂に包まれた中、構え、弓を放つ。

　その弓は綺麗に孤を描き"バシッ"という音と共に中心部へと突き刺さると、同時に部室内には歓声や拍手が巻き起こるのだ。

　そして二本目も見事に先程の矢のほぼ真隣りに突き刺さり再び部室内に歓声が上がるのだった。