【R18/完結】僕は、お姫様？王子様？

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　しかし何分経っても沈黙が流れてしまっている。

　……え？　え？　どうしようか？　やはり、最初はお茶でも用意してきます？　だ、だよね……だって、源さんは一応、お客様なのだから。

　僕は人を家に呼ぶなんて事は慣れていない。

「あーー……お茶でもどうですか？」

　そうちょっと慌てて言う僕。

「あ、うん……じゃあ、いただこうかな？」
「あ！　はい！」

　とまだ僕の方が緊張しているからなのか慌てた拍子に膝をテーブルの角にぶつけてしまっていた。

「っ！　ううーー！」

　僕が痛がっていると、

「大丈夫？」

　そう源さんも慌てた様子で僕の側へと寄ってくる。

　そして僕にズボンの裾をたくし上げ膝部分に触れてくる。

　触れてくるっていうより摩ってくれてるって感じかな？

「あーー今ので青痣出来ちゃってるね……」
「……あーー……そうですか？　まぁ、ぶつけた位なので大丈夫ですよ……」

　そう僕はぶつけただけだったから直ぐに立ち直って立ち上がると、

「源さんはコーヒーで良かったでしたよね？」
「え？　あ、うん……」

　そう源さんは何か考えているようだ。

「あーーいいかな？　聖君は今怪我したばっかだし、座ってて……私が用意してくるからね……」
「え？　でも……」
「そういうとこ気にしなくていいからさ……」

　そう言って源さんはキッチンへと向かって行った。

　……ん、まぁ……多分、源さんでも分かるようにコーヒーとかって見える場所にあるから大丈夫かぁ……。

　僕は源さんがそう言ってくれたので、とりあえず源さんの言葉に甘える事にした。

「聖君はお砂糖とミルクは入れる派？」
「あ、はい！」

　そこは知らなかったのかな？　ま、いいけど……。

　そして源さんは僕の家でコーヒーを入れてくれる。

　1分くらいで電気ポットのお湯が沸いて源さんはインスタントコーヒーを入れると自分の分と一緒にさっきいたソファへと持ってきてくれる。

「はい……君の口に合うかは分からないけど……」
「すいません……人のうちまで来てやってもらって……」
「ううん……全然気にしなくていいからさ……。　それに今の時代はお湯を沸かすのだって簡単だろ？」
「あーーはい……ですよね……」
「だって、昔はヤカンでやってて沸くのに時間かかったけど、今は電気で1分位で沸いちゃう位だからね……。　時代って凄いよね？」