32 / 68
32
しおりを挟む
更に胸がドキドキしきた。 これで俺も聖修のことが好きなのだと改めて気付かされる。
そうだ……俺は本当に聖修のことが好きだったんだ! だから胸もときめいているしライブの時なんか恥を忍んで聖修のこと応援してたっていうのか……俺の方に振り向いて欲しくて応援していたのかもしれないな。
改めて自分の気持ちに気付かされた瞬間だ。
「聖修……」
そう改めて名前で聖修の名前を呼ぶ。
「……ん?」
そう言うと聖修は首を傾げながらも俺のことを見つめてきた。
「聖修さ……なんて言うのかな? やっと、俺が聖修のこと応援してきてた理由が分かったよ。 俺は本当に聖修のことが好きだったんだ。 そうライクじゃなくて本気でラブだって事……。 でも、聖修は有名人で、俺と釣り合わないっていうのか……男性同士っていうのもあったし、俺達からしてみたら聖修達有名人っていうのは雲の上の人みたいな存在だしね。 そう全く接点なんて1つもなかったし、俺的には諦めてたっていうのかな? だから昨日、聖修が隣りに引っ越してきた時は本当に嬉しくて、それで、ゴメン……その……嬉しすぎて……昨日はそのまま聖修の事をオカズにしてた。 本当に聖修とこういうことになれて……嬉しいっていうのか……恥ずかしいっていうのか……そこは色々な感情があって、まだ、よく分からないんだけど……だけど、俺は本当に聖修のことが好きみたいなんだよね」
俺は俺で今の俺の気持ちを聖修にぶつけているっていう感じで気持ちを込めて言ってみた。 こんな事だって俺からしてみたら人生で初な事なのかもしれない。
「そう……良かった。 尚もそんな気持ちでいてくれて。 尚だって、私のライブに来ている時だって、他の誰よりもキラキラしてて、なんか凄く惹かれていくような気がして、そう、歌だって、私は尚の為だけに歌ってったっていうのかな?」
「……へ? そうなの?」
「うん……。 確かに歌詞は女性向けかもしれないけど……でも、私が好きなのは尚だったから、私は尚の為だけに歌を歌ってったんだよ……」
その言葉に本当に俺の胸が締め付けられるような思いだった。
トキメキっていうのは本当によく分からない……言葉に出来ない位っていうのか……物にも表せないようなことっていうのか、そんな不思議な感覚だ。 そんな意味の言葉って国語辞書にもないような気がする。 こう人によって表現が違うっていうのかな?
「聖修……」
聖修の言葉に俺は男なのに涙が出そうになっていた。 何だろ? 10年間、想い続けていたことが今、現実になろうとしているからなのかもしれない。 いや現実になったのだからという事だ。 そうその色々な感情とか想いとかが湧き上がってきているのだから。
俺は聖修の体を確かめるようにして抱きしめる。
人の温もり。
こんなことだって久しぶりだ。
久しぶりという表現では表せないような気がする。 下手すると親に抱きしめられたりした以来なのだから。 数十年振りの人の温もりだ。 本当に人の温もりっていうのは安心する。 癒される。 心の中が温かい気持ちにさえなる。 ほわほわする。 これがきっと幸せっていう気持ちなんだろう。
人に温もりというのはこんなに温かいものなのか体温があるからっていう問題ではない。 感情とかそんな感じの温もりの方だ。
そしてこの日本だけでも住んでる人というのは一億二千万人と言われているのだから、その中の1人に出会えた事は、
偶然、奇跡、運命と言えるのであろう。
その事が重なった時に素敵な人との出会いがあるという事なのかもしれない。
聖修と恋人同士になれたことが今迄の人生の中で1番嬉しい出来事だ。
そうだ……俺は本当に聖修のことが好きだったんだ! だから胸もときめいているしライブの時なんか恥を忍んで聖修のこと応援してたっていうのか……俺の方に振り向いて欲しくて応援していたのかもしれないな。
改めて自分の気持ちに気付かされた瞬間だ。
「聖修……」
そう改めて名前で聖修の名前を呼ぶ。
「……ん?」
そう言うと聖修は首を傾げながらも俺のことを見つめてきた。
「聖修さ……なんて言うのかな? やっと、俺が聖修のこと応援してきてた理由が分かったよ。 俺は本当に聖修のことが好きだったんだ。 そうライクじゃなくて本気でラブだって事……。 でも、聖修は有名人で、俺と釣り合わないっていうのか……男性同士っていうのもあったし、俺達からしてみたら聖修達有名人っていうのは雲の上の人みたいな存在だしね。 そう全く接点なんて1つもなかったし、俺的には諦めてたっていうのかな? だから昨日、聖修が隣りに引っ越してきた時は本当に嬉しくて、それで、ゴメン……その……嬉しすぎて……昨日はそのまま聖修の事をオカズにしてた。 本当に聖修とこういうことになれて……嬉しいっていうのか……恥ずかしいっていうのか……そこは色々な感情があって、まだ、よく分からないんだけど……だけど、俺は本当に聖修のことが好きみたいなんだよね」
俺は俺で今の俺の気持ちを聖修にぶつけているっていう感じで気持ちを込めて言ってみた。 こんな事だって俺からしてみたら人生で初な事なのかもしれない。
「そう……良かった。 尚もそんな気持ちでいてくれて。 尚だって、私のライブに来ている時だって、他の誰よりもキラキラしてて、なんか凄く惹かれていくような気がして、そう、歌だって、私は尚の為だけに歌ってったっていうのかな?」
「……へ? そうなの?」
「うん……。 確かに歌詞は女性向けかもしれないけど……でも、私が好きなのは尚だったから、私は尚の為だけに歌を歌ってったんだよ……」
その言葉に本当に俺の胸が締め付けられるような思いだった。
トキメキっていうのは本当によく分からない……言葉に出来ない位っていうのか……物にも表せないようなことっていうのか、そんな不思議な感覚だ。 そんな意味の言葉って国語辞書にもないような気がする。 こう人によって表現が違うっていうのかな?
「聖修……」
聖修の言葉に俺は男なのに涙が出そうになっていた。 何だろ? 10年間、想い続けていたことが今、現実になろうとしているからなのかもしれない。 いや現実になったのだからという事だ。 そうその色々な感情とか想いとかが湧き上がってきているのだから。
俺は聖修の体を確かめるようにして抱きしめる。
人の温もり。
こんなことだって久しぶりだ。
久しぶりという表現では表せないような気がする。 下手すると親に抱きしめられたりした以来なのだから。 数十年振りの人の温もりだ。 本当に人の温もりっていうのは安心する。 癒される。 心の中が温かい気持ちにさえなる。 ほわほわする。 これがきっと幸せっていう気持ちなんだろう。
人に温もりというのはこんなに温かいものなのか体温があるからっていう問題ではない。 感情とかそんな感じの温もりの方だ。
そしてこの日本だけでも住んでる人というのは一億二千万人と言われているのだから、その中の1人に出会えた事は、
偶然、奇跡、運命と言えるのであろう。
その事が重なった時に素敵な人との出会いがあるという事なのかもしれない。
聖修と恋人同士になれたことが今迄の人生の中で1番嬉しい出来事だ。
0
お気に入りに追加
356
あなたにおすすめの小説
「…俺の大好きな恋人が、最近クラスメイトの一人とすげぇ仲が良いんだけど…」『クラスメイトシリーズ番外編1』
そらも
BL
こちらの作品は『「??…クラスメイトのイケメンが、何故かオレの部活のジャージでオナニーしてるんだが…???」』のサッカー部万年補欠の地味メン藤枝いつぐ(ふじえだいつぐ)くんと、彼に何故かゾッコンな学年一の不良系イケメン矢代疾風(やしろはやて)くんが無事にくっつきめでたく恋人同士になったその後のなぜなにスクールラブ話になります♪
タイトル通り、ラブラブなはずの大好きないつぐくんと最近仲が良い人がいて、疾風くんが一人(遼太郎くんともっちーを巻き込んで)やきもきするお話です。
※ R-18エロもので、♡(ハート)喘ぎ満載です。ですがエッチシーンは最後らへんまでないので、どうかご了承くださいませ。
※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!(ちなみに表紙には『地味メンくんとイケメンくんのあれこれ、1』と書いてあります♪)
※ 2020/03/29 無事、番外編完結いたしました! ここまで長々とお付き合いくださり本当に感謝感謝であります♪
週末とろとろ流されせっくす
辻河
BL
・社会人カップルが週末にかこつけて金曜夜からいちゃいちゃとろとろセックスする話
・愛重めの後輩(廣瀬/ひろせ)×流されやすい先輩(出海/いずみ)
・♡喘ぎ、濁点喘ぎ、淫語、ローター責め、結腸責めの要素が含まれます。
初恋はおしまい
佐治尚実
BL
高校生の朝好にとって卒業までの二年間は奇跡に満ちていた。クラスで目立たず、一人の時間を大事にする日々。そんな朝好に、クラスの頂点に君臨する修司の視線が絡んでくるのが不思議でならなかった。人気者の彼の一方的で執拗な気配に朝好の気持ちは高ぶり、ついには卒業式の日に修司を呼び止める所までいく。それも修司に無神経な言葉をぶつけられてショックを受ける。彼への思いを知った朝好は成人式で修司との再会を望んだ。
高校時代の初恋をこじらせた二人が、成人式で再会する話です。珍しく攻めがツンツンしています。
※以前投稿した『初恋はおしまい』を大幅に加筆修正して再投稿しました。現在非公開の『初恋はおしまい』にお気に入りや♡をくださりありがとうございました!こちらを読んでいただけると幸いです。
今作は個人サイト、各投稿サイトにて掲載しています。
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
好きなあいつの嫉妬がすごい
カムカム
BL
新しいクラスで新しい友達ができることを楽しみにしていたが、特に気になる存在がいた。それは幼馴染のランだった。
ランはいつもクールで落ち着いていて、どこか遠くを見ているような眼差しが印象的だった。レンとは対照的に、内向的で多くの人と打ち解けることが少なかった。しかし、レンだけは違った。ランはレンに対してだけ心を開き、笑顔を見せることが多かった。
教室に入ると、運命的にレンとランは隣同士の席になった。レンは心の中でガッツポーズをしながら、ランに話しかけた。
「ラン、おはよう!今年も一緒のクラスだね。」
ランは少し驚いた表情を見せたが、すぐに微笑み返した。「おはよう、レン。そうだね、今年もよろしく。」
可愛い男の子が実はタチだった件について。
桜子あんこ
BL
イケメンで女にモテる男、裕也(ゆうや)と可愛くて男にモテる、凛(りん)が付き合い始め、裕也は自分が抱く側かと思っていた。
可愛いS攻め×快楽に弱い男前受け
こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)
僕の知ってるお兄ちゃんはこんなえっちな事しない!
沼田桃弥
BL
【ざっくり内容紹介】
終始えっち、イケメンリーマン兄×お兄ちゃん大好きな弟、溺愛、らぶえっち、ブラコン、ネクタイ拘束
【詳細なあらすじ】
お母さんが再婚して、僕に出来た初めてのお兄ちゃん。二十八歳で僕と十歳違い。僕よりも背が高くて、何でも出来て、スーツがとっても似合う男女問わず、モテモテな自慢のお兄ちゃん。すらっとした体型に茶髪で、いつもギュッとすると甘いムスクの香水の香りがした。
今日は、僕が遅くに帰ってくると、玄関で大好きなお兄ちゃんが待っていた。今日はお母さんが帰って来ないんだって! まさか、二人きり!?
でも、なんだかお兄ちゃんの元気が無さそう……だから、僕は膝枕をしてあげた!お兄ちゃんの柔らかい髪、綺麗な顔……見ているだけでドキドキする!
え? お兄ちゃん、なんだか様子がおかしい? え、嘘でしょ? 今、お兄ちゃんのお仕置きが始める――。
◆この作品は「小説家になろう」にも同タイトルで掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる