【BLR18】マイホームに住みませんか?

綺羅 メキ

文字の大きさ
上 下
13 / 39

13 こ、声が出ちゃう……

しおりを挟む
 変に僕の鼓動が早くなり始めたようにも思える。

 確かに、こういう行為をしているのだから、興奮状態っていうのがあるのかもしれないのだけど、自分がネコの立場になって初めての行為の方に今は胸が高鳴っているのであろう。

 っていうことは、北山に期待しているということなのか。

 まさか自分がネコ側で興奮するとは思ってなかったことなのかもしれない。

 もう何分とこの体勢で舌を絡めて来たのであろうか。 既に俺の方は飲みきれなかった唾液が体を伝って、胸の辺りから脇腹へと辿っていく。

 水音で聴覚も犯され、体は徐々に興奮度が増していく。 胸の鼓動もだが、勿論人間なのだから、これからそういう行為をするってなると準備を始める。

 自分のモノが段々と勃ってきているのが分かるのだから。

 タチ側じゃなくても俺の場合には勃つということなのであろうか。 いやそこは普通に人間なのだから勃ってきているということなのであろう。

 北山は唇を未だに重ねながらも、俺のモノをギュッと握って来るのだ。

 その行為に、俺は、

「……っ!!」

 言葉を詰まらせてしまっていた。

 声にもならない声。

 当然いきなりの行為だったのだから、誰しもそうなるに決まっているというところであろう。

 そんな俺に北山が一瞬にやりとしたような気がしたのは気のせいであろうか。

 そして一瞬北山が俺の唇から離れ、

「フフ……そんなに最初っからいい反応を見せてくれるなんて、本当、これから楽しみで仕方ありませんよ……」

 と言って来るのだ。

 見た目は可愛いフリして、中身の方はSなんだろう。

 そんな北山にドキドキとしてしまっているのは本当に俺の方だ。

 怖いとかではない。 やはり期待してしまっているということなのであろう。

 確かに今までネコに俺のモノを握ってもらって舐めてもらったり扱いてもらったりとしたことはあったのだけど、タチの人間にはシてもらったということは当然無い。 そしてこうも強くは握られたことさえもない俺。

 流石にネコ側の人間っていうのはSっ気というのはあまりあるもんではないのだから、こう強くは握っては来ないということでもある。

 気持ち的に俺のモノを北山に強く握られて、上へ下へと更に激しく扱かれる。

 強くなのだから、痛いという気持ちはあるものの、今の俺というのは期待の方が上なのだから、それくらいは平気ということなのであろう。

 ということは、自分の場合、案外、SではなくMだったのかもしれないと思うところだ。 それなのに今までタチだったのだから。

「ねぇ、御手洗さん……凄く、ココ、期待してるみたいですけど……? 本当に御手洗さんって、今までタチだったんですよね?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

エリート上司に完全に落とされるまで

琴音
BL
大手食品会社営業の楠木 智也(26)はある日会社の上司一ノ瀬 和樹(34)に告白されて付き合うことになった。 彼は会社ではよくわかんない、掴みどころのない不思議な人だった。スペックは申し分なく有能。いつもニコニコしててチームの空気はいい。俺はそんな彼が分からなくて距離を置いていたんだ。まあ、俺は問題児と会社では思われてるから、変にみんなと仲良くなりたいとも思ってはいなかった。その事情は一ノ瀬は知っている。なのに告白してくるとはいい度胸だと思う。 そんな彼と俺は上手くやれるのか不安の中スタート。俺は彼との付き合いの中で苦悩し、愛されて溺れていったんだ。 社会人同士の年の差カップルのお話です。智也は優柔不断で行き当たりばったり。自分の心すらよくわかってない。そんな智也を和樹は溺愛する。自分の男の本能をくすぐる智也が愛しくて堪らなくて、自分を知って欲しいが先行し過ぎていた。結果智也が不安に思っていることを見落とし、智也去ってしまう結果に。この後和樹は智也を取り戻せるのか。

放課後教室

Kokonuca.
BL
ある放課後の教室で彼に起こった凶事からすべて始まる

処理中です...