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【番外編】恋心は桜色4
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そのまま雄介と歩いていると、
……そういや、この川の土手って……。
暫く振りにこの川沿いの土手を歩いているのだから、思い出せた事なのかもしれない。
いつも仕事の時は車だ。 だから川沿いなんて通らないのだけど今日は歩きだから久し振りに思い出せたのかもしれない。
……そうだ、ここは!?
「桜綺麗やんなぁ?」
……そうだ、雄介の言う通り、ここは、桜並木が暫く続く道だった。
「……え? あ、ああ……」
そう言われて桜並木の下を歩き始める。
道沿いに植わっている桜。 それが大きくなってトンネルのようになっている。 今まさに俺達はその桜のトンネルの下を歩いていた。
しかし恋人の雄介とこの桜のトンネルの下を歩けるとは思ってなかったのかもしれない。
……桜って、こんなに綺麗だったか?
こんなまともに桜を見たのは久しぶりなのかもしれない。
……こんなゆっくり桜を見れたのはいつ振り位だろうか。
俺は立ち止まって桜に見惚れていた。
風が吹くとチラチラと舞い落ちる桜。
それは、まるで雪のようだ。
だが違うのは手のひらに落ちると……
そう思いながら俺は手のひらを差し出してみた。
すると上手い事に、俺の手のひらに一枚の桜の花びらが舞い落ちてきた。
雪は手のひらに落ちると人間の体温で溶けてしまうのだが、桜の花びらは違う。 手のひらにいつまでも残っているのだから。
花は儚いって言うけれど、雪の方が儚いのかもしれない。
俺はその桜の花びらを握ると、先に行ってしまった雄介の事を追いかける。
それに気付いた雄介は俺が追いかけて来ている事に気付いたのか、満面な笑顔を俺の方へと向けてくれていた。
……あ。
……俺、あの笑顔に弱いんだよな。
向日葵なようなあの笑顔に。
まぁ、今は桜の花だけど桜の花のような笑顔っていう例えはないだろ?
まぁ、恋をしてるなら心の中は桜の花びらみたいなピンク色なのかもしれねぇけど。
そうだな、ずっと恋してるなら心の中は桜の花びら色って事なのかな?
だから人間は桜が好きなのであろうか。
……そういや、この川の土手って……。
暫く振りにこの川沿いの土手を歩いているのだから、思い出せた事なのかもしれない。
いつも仕事の時は車だ。 だから川沿いなんて通らないのだけど今日は歩きだから久し振りに思い出せたのかもしれない。
……そうだ、ここは!?
「桜綺麗やんなぁ?」
……そうだ、雄介の言う通り、ここは、桜並木が暫く続く道だった。
「……え? あ、ああ……」
そう言われて桜並木の下を歩き始める。
道沿いに植わっている桜。 それが大きくなってトンネルのようになっている。 今まさに俺達はその桜のトンネルの下を歩いていた。
しかし恋人の雄介とこの桜のトンネルの下を歩けるとは思ってなかったのかもしれない。
……桜って、こんなに綺麗だったか?
こんなまともに桜を見たのは久しぶりなのかもしれない。
……こんなゆっくり桜を見れたのはいつ振り位だろうか。
俺は立ち止まって桜に見惚れていた。
風が吹くとチラチラと舞い落ちる桜。
それは、まるで雪のようだ。
だが違うのは手のひらに落ちると……
そう思いながら俺は手のひらを差し出してみた。
すると上手い事に、俺の手のひらに一枚の桜の花びらが舞い落ちてきた。
雪は手のひらに落ちると人間の体温で溶けてしまうのだが、桜の花びらは違う。 手のひらにいつまでも残っているのだから。
花は儚いって言うけれど、雪の方が儚いのかもしれない。
俺はその桜の花びらを握ると、先に行ってしまった雄介の事を追いかける。
それに気付いた雄介は俺が追いかけて来ている事に気付いたのか、満面な笑顔を俺の方へと向けてくれていた。
……あ。
……俺、あの笑顔に弱いんだよな。
向日葵なようなあの笑顔に。
まぁ、今は桜の花だけど桜の花のような笑顔っていう例えはないだろ?
まぁ、恋をしてるなら心の中は桜の花びらみたいなピンク色なのかもしれねぇけど。
そうだな、ずっと恋してるなら心の中は桜の花びら色って事なのかな?
だから人間は桜が好きなのであろうか。
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