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 それから望達はご飯を食べて、それぞれのカップルでお風呂へと入ると、二階にある望と雄介、裕実と和也の寝室へと向かうのだ。

 普段はその二組の部屋の間には木の引き戸で閉じられているのだが、そこを開けば一つの部屋にもなる。

 今日はその引き戸を開けて、軽く敷物を敷くと、

「少し玩具はあるぞー! 後はローションか?」

 和也はローションと玩具を今敷いた敷物上へと放り投げると、今度雄介の方へと視線を向け、

「雄介は玩具とかローションとかっていうねぇの?」
「ま、とりあえずはあるけどな。 玩具ってどないのがええ?」
「どんなのがいい? って、そんなに玩具の種類あるもんなのか?」
「あ! そやそや! 望と春坂の方に行っておったやろ? せやから、大人の玩具専門店に行って来ておったし、そりゃ、和也達にもお土産にって買って来ておったしな」

 そう言うと、雄介は和也に大人の玩具が入った紙袋を投げ渡すのだ。

「おっ! いいねぇ」

 そう投げ渡された紙袋の中身を覗くと嬉しそうな声を上げる和也。

「せやろ?」
「どんどんと盛り上がって来てるじゃん! じゃあ、これも、敷物の上に放っておくから、使いたかったら、使ってって事でっ!」

 そう言って和也は今雄介から渡された玩具を床へと放るのだ。

「これで、準備万端って所かな?」
「みたいだね」
「おうっ!」

 と朔望や雄介の方は和也のその一言に返事をするのだった。

 そこからは三組で大人な楽しみをスタートし、雄介は望の手を引くと自分の膝の上へと座らせ、

「望……好きやからなぁ……」

 と甘い一言を口にする。

 それを合図かのように、朔望も和也も、みんなそれぞれに裕実や歩夢に甘い言葉を漏らし、唇を重ねる。

 最初は嫌だ嫌だと言っていた、歩夢なのだが、本当に一番最初に甘い声を上げたのは歩夢で、

「ふぅ……ん……朔……む……」

 そう言いながら朔望の膝の上で腰を振り始める歩夢。

「へぇ、歩夢の方は、ホンマ、こういう事に関してノリノリやんなぁ?」
「まぁね。 要は歩夢の場合には、嫌も嫌も好きのうちってやつなのかもねぇ。 だって、いつも歩夢の場合にはそうなんだもん。 最初は嫌だー! って言ってるわりには、腰を振ってもっともっとっておねだりしてくるしね」
「そういう事なんか……望にもそないな所あったら可愛いもんやけどなぁ。 望にはそないな所はなくても、可愛いからええねんけどな」
「って、何言ってんのー? 今の言葉よく分からないんだけどー! 望兄さんは可愛くないって言ってみたり、可愛いって言ってみたりしてさぁ。 って、本当はどっちなの?!」
「そこは、俺からしたみたら、望は可愛いに決まってるやんかぁー」

 そう何でか雄介と朔望が言葉でヒートアップしそうになっている中、歩夢は朔望の頬を両手で包み、

「いいから、朔望は僕に集中してよっ!」

 そう言って歩夢は朔望の唇を重ねるのだ。
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