【1/完結】ノンケだった俺が男と初体験〜ツンデレ君には甘いハチミツを〜

綺羅 メキ

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ー信頼ー88

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「俺もそうかな? 何だろ? 今更、他の病院で働いたりして、一からやるよりは、やり慣れた職場で仲がいいもん同士で働いていけている方が幸せだからな」
「でも、本気で喧嘩してもうて口も聞きたくない状態になったらどないするん?」
「それでも、今は頑張って行くしかないんだろ? だって、今だってギリギリ人数でやってるんだから、そこで、一人でも欠けちゃったら回らなくなっちまうんじゃねぇのか? それに、もう今の俺には女性なんて興味無いし、俺にはここでみんなで働いてやっていってるって事が幸せに思ってる位だからな。 ここを出て行ってしまったら、もう、俺の居る場所っていうのは無いような気がするしな」
「まぁ、和也の性格やったら、きっと何処でもやっていけそうだけどなぁ」
「悪いけど……俺ってこう見えてもイメージとは違うんだぜ。 俺はもうみんなに慣れて来たからこんなに明るく行けるけど、慣れてない人の前では大人しい性格なんだよな。 やっぱ、ふざけていい人とふざけちゃいけない人っているだろ? だから、様子見してるっていうのか」
「そういう事やったんかぁ!」
「それに、俺も裕実と同じっていうのか……最初の頃っていうのは緊張しまくっててドジ踏んだりしてたからな。 だからもう、新しい病院とかで働く事はしたくないっていうのかな?」
「ほんだったら、これからも頑張って行こうな!」
「そうだな! あ! そうそう! さっき、お袋と電話してたらさぁ、来週の定期便で来るとかって言ってたんだよな」
「……へ?」

 その和也の突拍子も無い発言に声を裏返す雄介。

「まぁ、宿はこの島にある旅館に泊まるとは言ってたんだけど」
「でも、どうして……いきなり!?」
「『息子が成長した姿を見たい』って言ってたんだよー」
「『ムスコ』って!?」

 その和也の言葉に雄介は自分のモノに視線を向けるのだ。

 その雄介のボケに気付いたのか和也は、

「おい……流石にそっちのムスコじゃねぇよ」
「分かっておるがな。 ちょっとふざけただけやんかぁ」
「まぁ、そういう事だからさぁ。 まぁ、ウチのお袋は一回行くって決めたら必ず実行派だからな。 マジで超憂鬱……」
「そないに嫌なら、和也だったら上手く断る事出来たんと違うの?」
「いいやぁ、流石に親には勝てないんだよなぁ」
「そういう事なんか……。 まぁ、そこはしゃーないっていうんかなぁ?」
「確かに、さっき話をしてて親の事心配になったけど、電話してみて良かったのかもしれねぇな……。 ま、そこは色々となんだけど……。 だけど、親が来る事になったのは予定外の事なんだけどよー!」
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