2,007 / 2,140
ー信頼ー71
しおりを挟む
望は今までの不安をぶちまけるかのように、雄介に自分の思いを伝えるのだ。
そんな望の言葉に雄介は微笑み、
「大丈夫やって、このままずっと望の事を俺は好きで居るし、離れようとは思わん……だから、安心してな。 俺は俺でホンマ望の事好きでおるしな」
「……男の事を好きになっちまう俺って変なのかな?」
「別に変じゃないやろー? 世の中には色々な人が居る訳やし、人それぞれやって……。 もしかして、その事も不安要素やったんか? そんなん言うたら、俺もそうやんか。 そないな事でもう不安になる事なんかないからな、俺は望の事は本気やし、遊びで付き合い始めたって訳でもないしな。 せやから、将来の事も考えて医者になったんやし、確かに俺達っていうのは男同士だから結婚するって事は出来へんけど、同棲までは今の世界では許されておるやろ? 俺はそれでずっと望と一緒に居られるんやったら、いいって思ってるしな」
「……俺さ……初めはお前の事を嫌いだったんだよ」
その雄介の言葉で何かを思い出したのか、望は初めて雄介に会った頃を思い出したようだ。 そしてクスリとし雄介の事を見つめる。
「まぁ、そこはな……俺が悪かったし、まぁ、望の事を女医さんと間違えたからそうなってしまった事やったしな」
雄介は場の雰囲気を考えて若干ふざけて言ったつもりだったのだが、望の痛い視線に気付き。
「あー、スマン……話の骨を折ってもうて……ほんで?」
望は雄介の視線から離すと、やはり恥ずかしかったのか、今度は俯きながら語り始める。
「だけど……よく分からなかったんだけどさ、雄介から告白された後、確かに考えたんだけど、なんかこう答えたくなっちまったんだよなー。 初めは『試しに、男と付き合ってみたら、どんな感じなんだろ?』っていう興味からだったんだけどさ……だけど、付き合っているうちに俺の方が段々とお前の事を好きになってたんだよな。 そん時、和也からも告白されてたんだけど、なんか違う感じがしてたんだよなー」
「そっか……それなら、良かったわぁ。 俺だけが望の事を好きやって事になってなくてな。 それにな……今更、望と別れてもうたら、医者になった意味も無くなってまうしなぁ。 俺が医者になった理由っていうのはホンマにホンマ望の為でもあったしな。 ずっと、望の側働いておれるし、医者っていうのは、多分、消防士より死亡率っていのは低そうやったしな。 それで、望にも心配掛けんで済むし、それで、望の為に医者になる! って決めたんやからな。 確かに望は俺が医者になるって事を反対しておったけど、それでも、ホンマに俺は医者になって望の側でずっと居りたかったし望の助けになればとも思うとったしな」
そんな望の言葉に雄介は微笑み、
「大丈夫やって、このままずっと望の事を俺は好きで居るし、離れようとは思わん……だから、安心してな。 俺は俺でホンマ望の事好きでおるしな」
「……男の事を好きになっちまう俺って変なのかな?」
「別に変じゃないやろー? 世の中には色々な人が居る訳やし、人それぞれやって……。 もしかして、その事も不安要素やったんか? そんなん言うたら、俺もそうやんか。 そないな事でもう不安になる事なんかないからな、俺は望の事は本気やし、遊びで付き合い始めたって訳でもないしな。 せやから、将来の事も考えて医者になったんやし、確かに俺達っていうのは男同士だから結婚するって事は出来へんけど、同棲までは今の世界では許されておるやろ? 俺はそれでずっと望と一緒に居られるんやったら、いいって思ってるしな」
「……俺さ……初めはお前の事を嫌いだったんだよ」
その雄介の言葉で何かを思い出したのか、望は初めて雄介に会った頃を思い出したようだ。 そしてクスリとし雄介の事を見つめる。
「まぁ、そこはな……俺が悪かったし、まぁ、望の事を女医さんと間違えたからそうなってしまった事やったしな」
雄介は場の雰囲気を考えて若干ふざけて言ったつもりだったのだが、望の痛い視線に気付き。
「あー、スマン……話の骨を折ってもうて……ほんで?」
望は雄介の視線から離すと、やはり恥ずかしかったのか、今度は俯きながら語り始める。
「だけど……よく分からなかったんだけどさ、雄介から告白された後、確かに考えたんだけど、なんかこう答えたくなっちまったんだよなー。 初めは『試しに、男と付き合ってみたら、どんな感じなんだろ?』っていう興味からだったんだけどさ……だけど、付き合っているうちに俺の方が段々とお前の事を好きになってたんだよな。 そん時、和也からも告白されてたんだけど、なんか違う感じがしてたんだよなー」
「そっか……それなら、良かったわぁ。 俺だけが望の事を好きやって事になってなくてな。 それにな……今更、望と別れてもうたら、医者になった意味も無くなってまうしなぁ。 俺が医者になった理由っていうのはホンマにホンマ望の為でもあったしな。 ずっと、望の側働いておれるし、医者っていうのは、多分、消防士より死亡率っていのは低そうやったしな。 それで、望にも心配掛けんで済むし、それで、望の為に医者になる! って決めたんやからな。 確かに望は俺が医者になるって事を反対しておったけど、それでも、ホンマに俺は医者になって望の側でずっと居りたかったし望の助けになればとも思うとったしな」
0
お気に入りに追加
193
あなたにおすすめの小説


いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。


イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
ハイスペックED~元凶の貧乏大学生と同居生活~
みきち@書籍発売中!
BL
イケメン投資家(24)が、学生時代に初恋拗らせてEDになり、元凶の貧乏大学生(19)と同居する話。
成り行きで添い寝してたらとんでも関係になっちゃう、コメディ風+お料理要素あり♪
イケメン投資家(高見)×貧乏大学生(主人公:凛)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる