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ー信頼ー51
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雄介はそう言うと、立ち上がって紙を持って来る。
「ほな、この紙に絵とか好きなように描いて明日みんなで島中に貼りに行こ。 とりあえずな、今日はこん位にして、夏休みやねんから、遊ばなきゃ勿体無いだろうしな」
今日は望が診療所にいない為、ゆっくりと子供達の相手が出来ないと思った雄介はそう言うのだ。
「うん!」
その雄介の言葉に子供達は素直に返事をすると、子供達は診療所を出て行く。
そんな子供達に安堵のため息を漏らす雄介。
「今日は望がいないんやし、とりあえず、俺はここで待機やな」
そう雄介は今子供達が居た診療所の待合室で独り言を漏らし体を伸ばすのだ。
「しかし、アレやんなぁ、ホンマ、この診療所を開いてから、ここに人が来る気配っていうのはないわぁ」
雄介は蒼空達を送り出した後、診療所の前で空を見上げる。
本当にここは都会とは違い、時がゆっくりと進んでいるようにも思える。 都会と島の暮らしというのはこんなにも違うもんなんだろうか。
海から聞こえて来る静かな波の音。 蝉の鳴き声、都会とは違い湿気を含んだ熱風ではなく熱いながらも湿気を含んで無い風なのだから心地よく感じる位の風だ。 それぞれの音が自然を感じさせてくれているのかもしれない。
都会では道という道では物流の為にトラックや車が四六時中走り、電車も朝のラッシュ時間となると三分置きに出ていたりして、本当に慌ただしい動きがそう時間が早く動いているように思えるのだが、ここでは、そんな人工的な動きがないからなのか、それがきっと時がゆっくりと動いているように感じているにであろう。
だからなのか、やはり事故等も少なく病気とかも蔓延しないのかもしれない。
「ホンマ、こんなんで大丈夫なんやろうか? 確かに静かで平和な感じがするのはええねんけどなぁ」
雄介は外で暫く立っていると、和也が出てきたようで、
「なーに、そこで佇んじゃってるんだ?」
「ん? 和也か?」
「って、望だと思ったのか?」
「あ、いや……そういう訳じゃないんやけど……。 んー、とりあえず、ここは都会よりも平和やなぁって思うてな。 消防士やっていた頃には考えられない位、今はのんびりとした時を送ってるなーって思うてな」
「確かに、そうだよな。 都会に居たら、今頃は病院の中で忙しそうにしていたのかもな。 ま、確かに……平和な生活っていうのも悪くないのかも」
「ほな、この紙に絵とか好きなように描いて明日みんなで島中に貼りに行こ。 とりあえずな、今日はこん位にして、夏休みやねんから、遊ばなきゃ勿体無いだろうしな」
今日は望が診療所にいない為、ゆっくりと子供達の相手が出来ないと思った雄介はそう言うのだ。
「うん!」
その雄介の言葉に子供達は素直に返事をすると、子供達は診療所を出て行く。
そんな子供達に安堵のため息を漏らす雄介。
「今日は望がいないんやし、とりあえず、俺はここで待機やな」
そう雄介は今子供達が居た診療所の待合室で独り言を漏らし体を伸ばすのだ。
「しかし、アレやんなぁ、ホンマ、この診療所を開いてから、ここに人が来る気配っていうのはないわぁ」
雄介は蒼空達を送り出した後、診療所の前で空を見上げる。
本当にここは都会とは違い、時がゆっくりと進んでいるようにも思える。 都会と島の暮らしというのはこんなにも違うもんなんだろうか。
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都会では道という道では物流の為にトラックや車が四六時中走り、電車も朝のラッシュ時間となると三分置きに出ていたりして、本当に慌ただしい動きがそう時間が早く動いているように思えるのだが、ここでは、そんな人工的な動きがないからなのか、それがきっと時がゆっくりと動いているように感じているにであろう。
だからなのか、やはり事故等も少なく病気とかも蔓延しないのかもしれない。
「ホンマ、こんなんで大丈夫なんやろうか? 確かに静かで平和な感じがするのはええねんけどなぁ」
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「なーに、そこで佇んじゃってるんだ?」
「ん? 和也か?」
「って、望だと思ったのか?」
「あ、いや……そういう訳じゃないんやけど……。 んー、とりあえず、ここは都会よりも平和やなぁって思うてな。 消防士やっていた頃には考えられない位、今はのんびりとした時を送ってるなーって思うてな」
「確かに、そうだよな。 都会に居たら、今頃は病院の中で忙しそうにしていたのかもな。 ま、確かに……平和な生活っていうのも悪くないのかも」
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