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ー希望ー32
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次の日からは、望は再び忙しい日々を送り始める。 勿論、雄介の方もだ。 そして雄介は午後から坂本敦の病室へと向かうのだ。
坂本とは何年振りの再会なのであろうか。 あの時の事件以来と言っても過言ではないのかもしれない。
雄介は昔消防士だった時代に坂本とは仕事場で親友だったのだが、雄介がレスキュー隊員になってからは完全に坂本とは離れてしまっていた。
事件のせいでもあるのか、それとも雄介には望という恋人が出来て坂本とは連絡しあわなくなってしまったのもあるようだ。
雄介は友人との久しぶりの再会に緊張な面もちのまま病室の扉を開ける。
その気配にどうやら坂本はベッドから半身をちょこっとだけ起こし、病室へと来た人物の方へと視線を向けていた。
「……へ? え? 桜井かぁ?」
「ああ、久しぶりやんな……」
「って、その白衣姿は!?」
そう本当に驚いたような表情で坂本は雄介の事を見上げる。
「まぁ、今まで色々あってな……今は医者になったんやって……」
「……え? マジか? だって、お前はレスキュー隊員になって、確か大阪に戻ったんじゃなかったのか?」
「坂本とはそこまでしか知らんかったんだっけな。 まぁ、レスキュー隊員になって、大阪に戻ったのは確かなんやけど……。 あの東京で震災が起きた時にも応援で東京に来ておったんやけどな、そん時は数週間で大阪の方に帰ってもうたんやけど、その後また東京に戻って来てたんや……ほんで、今まで医大に行っておって、どうにか卒業して医師免許取って、昨日から医者として働き出したって訳なんや」
「そうだったんだな。 で、結婚とかでもしたのか?」
「あ、いや、それはな……まだやな……」
「お前ならモテそうなんだけどな。 だって、背が高いだろ、顔はいいし、医大に入れたってことは頭もいいんだろうし、医者になったってことは金持ちになるんだろうし、優しいし、世の女性達の憧れ的な存在なんじゃねぇの? こんな完璧な奴普通はいないだろ?」
「そんなことないやろー。 みんなそう言うねんけど……俺なんか全然モテへんぞ。 つーか、今までだってモテた事なんかあらへんしな……」
「嘘だろー! お前みたいな奴は絶対にモテない訳がないだろうしさぁ」
「せやから、これがモテないんやって……」
坂本とは何年振りの再会なのであろうか。 あの時の事件以来と言っても過言ではないのかもしれない。
雄介は昔消防士だった時代に坂本とは仕事場で親友だったのだが、雄介がレスキュー隊員になってからは完全に坂本とは離れてしまっていた。
事件のせいでもあるのか、それとも雄介には望という恋人が出来て坂本とは連絡しあわなくなってしまったのもあるようだ。
雄介は友人との久しぶりの再会に緊張な面もちのまま病室の扉を開ける。
その気配にどうやら坂本はベッドから半身をちょこっとだけ起こし、病室へと来た人物の方へと視線を向けていた。
「……へ? え? 桜井かぁ?」
「ああ、久しぶりやんな……」
「って、その白衣姿は!?」
そう本当に驚いたような表情で坂本は雄介の事を見上げる。
「まぁ、今まで色々あってな……今は医者になったんやって……」
「……え? マジか? だって、お前はレスキュー隊員になって、確か大阪に戻ったんじゃなかったのか?」
「坂本とはそこまでしか知らんかったんだっけな。 まぁ、レスキュー隊員になって、大阪に戻ったのは確かなんやけど……。 あの東京で震災が起きた時にも応援で東京に来ておったんやけどな、そん時は数週間で大阪の方に帰ってもうたんやけど、その後また東京に戻って来てたんや……ほんで、今まで医大に行っておって、どうにか卒業して医師免許取って、昨日から医者として働き出したって訳なんや」
「そうだったんだな。 で、結婚とかでもしたのか?」
「あ、いや、それはな……まだやな……」
「お前ならモテそうなんだけどな。 だって、背が高いだろ、顔はいいし、医大に入れたってことは頭もいいんだろうし、医者になったってことは金持ちになるんだろうし、優しいし、世の女性達の憧れ的な存在なんじゃねぇの? こんな完璧な奴普通はいないだろ?」
「そんなことないやろー。 みんなそう言うねんけど……俺なんか全然モテへんぞ。 つーか、今までだってモテた事なんかあらへんしな……」
「嘘だろー! お前みたいな奴は絶対にモテない訳がないだろうしさぁ」
「せやから、これがモテないんやって……」
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